株式投資において「感情」はリスクを招く!? 初心者でも安心の「積立投資」でリスクを抑える方法とは
配信日: 2025.01.23
この記事では、株式投資における人間の心理的な課題や、そうした感情に振り回されるリスクを軽減するための「積立投資」のメリットについて解説します。感情に左右されず、長期的な成功を目指すためのポイントを押さえ、株式投資との向き合い方を見直してみましょう。
執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー
東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。
現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。
ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。
FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。
2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。
現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。
早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。
サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow
株式投資の現実
株式投資とは数字の世界で、購入価格、購入量、売却価格、売却量、売却による損益など、投資の成果が全て客観的な数字で示されます。では「投資は理詰めの世界なのか」というと実態はむしろ逆であり、欲得、不安、迷いなどが渦巻いているのが現実です。
例えば、「投機(相場の変動を利用して利益を得ようとする取引。
相場によっては大きな損失が発生する可能性がある)」はなるべくしない、と思っていても、「ある株の株価が2~3ヶ月で3倍になった」と聞けば「どうしてあのとき買わなかったのか」と悔やみ、「次のチャンスが来たときには、買ってもうけてやろう」と思ってしまう人は少なくないでしょう。
また、株価が暴落したときにも平然としていて、冷静にその後の対応を判断できる人は極めて少なく、多くの人は株価の将来に不安を感じて「売ってしまおうか」と考えるものです。
中には耐え切れずに「狼狽売り(相場の急落や悪材料が出たことなどに動揺して、保有している株式等を慌てて売却してしまうこと)」をしてしまう人もいます。また、株価が上がったときに「まだ上がる」と思い買い増しをしているうち、売りどきを逃し、株価が下がったときに売って、返って損をしてしまうこともあります。
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積立投資における精神的なメリット
感情に打ち勝って、冷静に投資を続けることができるかどうかは、投資が成功するか否かを決める大きな要素です。今までに説明したように、10年待てば株価はまず回復する可能性が高いと考えられます。株式投資で成功する秘訣は、長期にわたって投資を続けることなのです。
そのような株式投資に取り組むに当たり、積立投資にはいくつかの効用があります。
第一のメリットは、相場の下落時にもそれほど大きなストレスを感じずに済むことです。
毎月少しずつ投資を行うので間違っても致命傷にはならないこと、最悪の場合は積立を中断して様子を見ることもできることから、余裕を持つことができ、比較的冷静に積立を続けることができます。中断をしなくとも、積立金額を減らして様子を見ることも可能です。
第二のメリットは、余計なことを考えずにすむことです。
同じ商品を機械的に毎月購入するので、心配や不安などのネガティブな感情や「もうけてやろう」という欲得が入り込む隙がありません。「下手の考え、休むに似たり」と言いますが、感情に左右されず機械的な投資を行うには、積立投資が一番です。
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まとめ
株式投資は、数字の世界であると同時に、感情に大きく影響される一面を持っています。不安や欲望に流されることで冷静な判断が難しくなることも少なくありません。
しかし、積立投資を活用することで、相場の上下に一喜一憂せず、計画的に資産運用を続けられる環境を整えることができます。冷静さを保ちながら長期的な視点で投資に臨むことで、結果として安定したリターンを得る可能性が高まります。感情に左右されず、理性的な投資を実現するために、積立投資のメリットを最大限活用していきましょう。
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー