ビットコイン分裂騒動!そもそも、ビットコインって何?
配信日: 2017.08.31 更新日: 2019.01.08
8月2日に代表的な仮想通貨であるビットコインが分裂し、新通貨「ビットコインキャッシュ」が誕生しました。ニュースでは、この騒動はいったん収束したと報じられています。以前起きた「マウントゴックス事件」以降、何やら怪しいイメージもある「ビットコイン」ですが、将来を期待されている存在なのです。今回は、その仕組みや目的について考えます。
Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
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ビットコインは仮想通貨の代表格
仮想通貨は世界中で約800種類あるといわれていて、ビットコインはその代表格です。その仕組みの特徴は、銀行のような管理組織を経由しない点です。取引履歴を複数のコンピューターが記録するブロックチェーン(分散台帳)で管理しています。ビットコインを増やすためには台帳の新しいページを作成しなければなりません。この作業を採掘(マイニング)と呼びます。採掘には膨大な時間や労力、お金がかかります。採掘者(マイナー)は、対価としてビットコインを受取ることが出来ます。この専門業者は中国に多く、今回ビットコインキャッシュを主導したヴィアBTCも、その一社です。
このような仕組みで作られているビットコインですが、大きく2つのメリットがあります。
まず、世界共通の通貨であることです。使用できる国が広がると、国境を超えるたびに両替をする必要は無くなります。手数料の節約にも繋がります。2つ目は、海外への送金が早く、手数料が安いことです。両替の必要もなく金融機関を介在しませんので、手間がかかりません。その分手数料が安く済みます。少額を海外に送金した場合、手数料の方が高くついたといったことが無くなります。
次にデメリットを考えます。現時点では価格変動が大きく、投機的な目的で利用している場合が多いことです。「こんなに儲かりました」と聞くと、便乗したいと動く人がいる一方、「怪しいのでは」と身構える人もいます。ビットコインで何か事故が起こっても、国は保証してくれません。マウントゴックス事件では、会社の管理体制に不備があったのが破たんの理由で、ビットコインの仕組み自体は安全というのが、業界の見解です。その安全を担保するために採掘に時間がかかりますが、これもデメリットです。
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世界共通の通貨への期待
分裂騒動に話を戻します。“ビットコインの取引が増加したので、その処理能力を増やすためにどうするか”が焦点でした。「台帳はそのままで記入する文字を小さくすることで対応する」案と「台帳を大きくする」案で対立し、「大きくする」派が、新通貨を誕生させました。台帳を大きくすることでマイナーはコインを得ていますから、不服は当然です。採掘には多くの電力が要るため、料金の安い中国にマイナー業者が多いと言われています。
今後もビットコインが仮想通貨をけん引していくのは明らかです。中国は経済大国となりましたが、世界の基軸通貨は米ドルです。世界共通の通貨である仮想通貨は、アジアの発展にも寄与が期待されます。日本でも、投資目的ではなく、便利な通貨として使われる日が来ると思います。