共働きの我が家、夫婦で「NISA」を始めようか話し合っています。夫婦の「NISA口座」は分けたほうがいいでしょうか?
そこで本記事では、NISA口座のシステムや夫婦でNISA口座を分けるメリット、資産形成で重要なポイントを解説します。
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「NISA口座」は一人につき1口座のみ開設可能
NISA口座は一人につき1口座のみ開設可能です。NISA口座を開設する際は金融機関だけでなく税務署からの審査も受けます。そのため、異なる金融機関に申し込んでもNISA口座として開設できるのは1口座のみです。二重口座だった場合、NISA口座で買い付けた商品は特定口座・一般口座に移管されます。
夫婦の「NISA口座」は分けたほうがメリットが大きい
夫婦のNISA口座は分けた方がおすすめです。NISA口座を分けるメリットとして、以下が挙げられます。
・非課税投資可能額が増える
新NISAには投資上限額が設けられており、つみたて投資枠では年120万円、成長投資枠では年240万円まで投資できます。また、生涯投資枠も設けられており、一人あたり1800万円(成長投資枠のみの場合は1200万円)まで投資が可能です。
夫婦でNISA口座を分けることで、2人分の非課税投資枠を使えるようになります。そのため、つみたて投資枠は2人分で年240万円、成長投資枠は年480万円、生涯投資枠は3600万円に増えます。
・管理しやすい
夫は老後資金を作るため、妻は教育資金を作るためというように、目的に応じてNISA口座を分けることで管理しやすくなります。投資商品や投資方法も変えられるため、それぞれの目的や考え方に合った運用が可能です。
・相続税対策につながる
相続時対策につながる点もメリットです。NISA口座の運用中に亡くなった場合、その資産は相続財産となり、相続税がかかります。夫婦別々でNISA口座を管理して資産を分散させておくことで、相続税を抑えられます。
・資産を分割しやすくなる
結婚してから築いた資産は夫婦で分ける必要があり、NISA口座の資産も財産分与の対象です。そのため、夫婦で一つのNISA口座を運用している場合、NISA口座の資産をいったん売却して資産を分割する必要があります。
投資が強制的に中断されるため、効率的に利益を得るうえで重要な複利効果も消えてしまうでしょう。夫婦でNISA口座を分けていれば、これらの手続きやリスクを未然に防げます。
夫婦で「ポートフォリオ」を共有して「資産形成」に取り組もう
夫婦でNISA口座を運用する際は、ポートフォリオを共有しましょう。ポートフォリオとは、現預金や株式や債券など金融資産の組み合わせのことです。夫婦がそれぞれ投資すると保有商品の割合が偏ってしまい、リスクが極端に大きくなるおそれがあります。
ポートフォリオを組んでどの商品をどのくらい保有するかを考えることで、リスクを抑えながら安定して利益を得られるでしょう。夫婦で資産配分やリスク許容度を考えたうえで、長期・積立・分散投資を行いましょう。
まとめ
NISA口座は一人につき1口座まで開設可能です。非課税投資可能額が増える点や管理がしやすくなる点などから、夫婦のNISA口座は分けることをおすすめします。夫婦でNISA口座を運用する際は、ポートフォリオの共有も重要です。長期・積立・分散投資を意識して、堅実に資産運用を行いましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
