100株買ったので株主総会に参加する権利を手に入れました。「株主総会」って何を決めているところなのでしょうか?

配信日: 2025.05.08

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100株買ったので株主総会に参加する権利を手に入れました。「株主総会」って何を決めているところなのでしょうか?
初めて株を100株購入した人に届く、「株主総会の招集通知」。しかし、初めての方は、「何をする場なのか?」「参加すべきなのか?」と戸惑う方も多いはずです。
 
実は株主総会は、会社の経営に関わる重要な意思決定が行われる場であり、株主としての権利を行使できる貴重な機会でもあります。
 
本記事では、株主総会の基本的な仕組みや決議内容、参加方法、そして参加するメリットについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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株主総会とは?

株主総会は、株式会社が年に一度、株主に対して会社の経営状況を報告し、重要事項についての決議を行う会議です。この場では、株主が「会社の一部オーナー」として意見を述べたり、議案に賛成・反対を示したりすることができます。
 
株を保有していると、その保有株数に応じた「議決権」が与えられます。原則として1株でも議決権がありますが、多くの会社では「単元株制度」を採用しており、例えば100株以上を1単元として、その単元ごとに議決権が与えられます。
 
株主には案内(招集通知)が届き、経営に関わる重要な判断に参加できる権利を持っていることの証しとなります。
 

株主総会では何が決まる?

株主総会では単なる経営報告だけでなく、株主の「賛成・反対」が企業の重要決定事項に直結します。株主総会では、会社にとって大きな意味を持つ次のような事項が決定されます。


・取締役や監査役の選任・解任:会社を動かす経営陣を選ぶ、大事な議案です。
・配当金の金額:どれだけの利益が株主に分配されるのかが決まります。
・決算の承認:1年間の業績や財務状況を株主が確認し、承認します。
・定款の変更:会社の基本ルールに関する変更も、株主総会で決議されます。
・合併や株式分割など、経営の大きな転換:企業の方向性を変えるような決定も、ここで行われます。

これらの議題に対して株主が投票します。多くの場合、過半数以上の賛成で可決されますが、定款の変更や合併など重要なことは、3分の2以上の賛成が必要なこともあります。
 

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株主はどう関われる? 投票や発言の仕組み

株主総会では、出席することだけが関わり方ではありません。実際にどう意思表示できるのか、その仕組みを見ていきましょう。議案に対して株主が意見を示す方法は、主に「議決権行使」と呼ばれる投票です。参加方法には、以下のようなパターンがあります。
 

・会場に出席して投票する

直接参加することで、経営陣の説明を聞いたり質問したりすることができます。
 

・郵送で投票する

事前に届いた議決権行使書に記入して返送すれば、会場に行かなくても意志を示せます。
 

・インターネットでの電子投票

最近は多くの企業が電子投票に対応しており、手軽にスマホやパソコンから投票できます。
 
出席した場合、経営陣に質問をする時間が設けられることもあります。普段は見えない会社内部の考えや方向性を知る、貴重な場でもあるのです。
 

初めての株主総会参加で知っておきたいこと

案内が来ても「どうやって参加すればいいの?」と戸惑う方は多いでしょう。ここでは、初めての株主総会でも安心して参加できるように、必要な準備をまとめました。
 
株主総会の案内は、「招集通知」として郵送されます。この通知には開催日時や会場、議題などが詳しく書かれています。当日は、「議決権行使書」や「本人確認書類」を持って会場へ向かいましょう。
 
ただし、平日開催のことも多く、仕事や距離の問題で出席が難しい人もいます。そうした場合でも、郵送やネットで議決権を行使すれば、意思表示は可能です。
 
また、企業によってはライブ配信やオンライン出席の仕組みを導入していることもあり、自宅にいながら内容を確認できるケースも増えています。ただし、オンラインで議決権を行使したり質問したりできるかは、企業ごとの対応によって異なります。
 

株主総会に参加して、会社と向き合う一歩を踏み出そう

株主総会は、投資先企業との距離をぐっと縮めることができる絶好のチャンスです。経営陣の生の声を聞いたり、会社の考え方を直接知ったりすることで、より深く企業への理解が進みます。それによって、今後の投資判断も自信を持って行えるようになるでしょう。
 
また、配当や優待制度の方針がどのように決まっているかを知ることで、「なぜこの金額なのか」「なぜ変更されたのか」といった理由も理解できるようになります。単に株を持っているだけでは得られない、情報の質と量が得られるのです。
 
株主総会への参加が、初めてであっても心配はいりません。招集通知をよく読み、まずは議決権行使から始めてみるのもよいですし、可能であれば実際に参加してみるのもおすすめです。株主総会を通じて、投資がより「自分の意見が反映される」実感のある活動になることでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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