ママ友に「NISAはお金が減るから止めたほうがいい」と言われた!「月3万円」の積み立てを始めようか悩んでいましたが、貯金に回すほうが安心ですか?“20年間積み立てた場合”で比較
本記事では、NISAは本当にお金が減る危ない制度なのかどうか、貯金とNISAのどちらがおすすめなのかについて解説します。
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NISAはお金が減る危ない制度なのか
NISAは、株式や投資信託などから得られた配当や分配金、売却時の譲渡益が非課税になる制度の名称です。NISAという商品を買うのではありません。そのため、NISAは通常の投資とリスクはほとんど同じであり、特別お金が減る制度ということではないのです。
NISAは投資ですので、元本保証はありません。利益が期待できる一方で、投資先の株価が下落してしまうと投資元本を下回ることも考えられます。実際、2024年8月5日には日経平均株価が大きく急落し、ブラックマンデー超えとも言われる事態が発生しました。
また、今年4月には、米国のトランプ大統領が発表した関税措置の影響で、世界的な株安が起こりました。新NISAが始まって1年半以内に2度の暴落があり、なかにはパニックになって「NISAは危ない」と考えた人もいるようです。
貯金とNISAどっちが貯まる?
これから20年間、月3万円を積み立てると想定しましょう。そのまま貯金すると総額は720万円です。貯金は元本保証されている分、利回りが低いので、資産が大きく増えることはありません。一方、NISAで想定利回りを年率2%として計算した場合、20年後の運用資産額は884万円となります。貯金した場合と160万円以上の差が出るのは驚きですよね。
金融庁によると、1989年以降、毎月同じ金額ずつ国内外の株式と債券に積立投資を行い20年間それぞれ保有した場合の年間収益率は、どの時点から始めても2~8%でした。年率2%は決して無茶な数字ではないでしょう。
貯金とNISA(投資)はそれぞれメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いとはいえません。しかし、よりお金が増える可能性があるのはNISAといえます。ある程度のお金を貯金したうえで余剰金をNISAに回すのがおすすめです。
NISAにはリスクもあるが、長期投資のメリットもある
NISAは資産を増やせる可能性がありますが、投資なので元本を下回ってしまうリスクもあります。20年後どうなっているのかは誰にも分かりません。
現在NISAを利用している人が、株価が暴落したからといって慌てて売却してしまうのはあまり良い選択ではないでしょう。なぜなら、政治的な要因や自然災害などにより株価が大きく下落しても、いずれは回復が見込まれる場合があるからです。
過去にもリーマンショックやコロナショックなどと呼ばれる暴落が発生しましたが、どちらも数年で回復しています。
NISAは、新制度になり非課税保有期間が無期限化されたため、株や投資信託の長期保有がしやすくなりました。投資なのでお金が減ってしまうリスクはゼロではありませんが、長期投資することで複利効果が期待できたり、株価が大きく下落しても回復まで待つことができたりするメリットがあります。
NISAにはリスクはあるが、お金が増える可能性がある
NISAは投資なので、お金が減るリスクはあります。株価が暴落して大きな含み損を出してしまったと聞くと、「NISAは危ない」と思う人がいるのも仕方がないのかもしれません。
しかし、投資によるリスクがあるのは、NISAもほかの株式や投資信託も同じです。NISAは商品ではなく制度の名称で、NISAだけが危険というわけではないのです。NISAは、株や投資信託などの利益に課税されず長期保有できる制度のため、資産を増やせる可能性があります。
NISAを始める場合は、投資によるリスクを理解してから行いましょう。ある程度のお金を貯金したうえでNISAを行うのがおすすめです。
出典
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAを知る
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
