40歳から始めるなら「NISA」と「iDeCo」どっち?1000万円を目標額としてシミュレーション
では、今から1000万円の資産形成を目指すなら、どちらを選ぶべきなのでしょうか? 本記事では、40歳からの投資を想定して、それぞれの制度を比較・シミュレーションしながら解説します。
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
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NISAとiDeCoの特徴は?
最初にNISAとiDeCoの基本的な特徴を確認しておきましょう。
NISAは10年、20年単位の長期的な目線から投資を通じた資産形成を後押しする制度です。NISAの特徴は下記のとおりです。
●注目点:年間で合計360万円まで投資でき、一定の条件のもと売却益・配当が非課税
●お金の引き出しについて:いつでも引き出せる
●対象者:18歳以上の日本国内居住者
●投資対象:金融庁の基準を満たした投資信託、一部の上場株式など
これに対してiDeCoの特徴は下記のとおりです。
●注目点:掛け金が全額所得控除され運用益も非課税
●お金の引き出しについて:原則として60歳まで引き出せない
●対象者:20歳以上65歳未満(公的年金の加入者)
●投資対象:投資信託、定期預金、保険商品など
40歳から1000万円を目指すには毎月いくら? 実際にシミュレーション
ここでは、NISAとiDeCoを使って40歳から1000万円を目指すシミュレーションをしてみましょう。想定利回りは年3%の複利とします。
40歳から始めても1000万円を目標に貯めることは十分可能と考えられます。毎月2万3000円を25年間積み立てれば積立総額はおよそ1026万円となります。
さらにiDeCoでは、年収500万円と仮定した場合、25年間で節税できる所得税と住民税の金額も合計で138万円ほどあり、1000万円積み立てることはそう難しい話ではありません。
もし、「40歳から始めて1000万円を」と考えているのであれば、毎月2万3000円を目安に頑張ってみましょう。
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それぞれの活用法と併用もアリ?
実は、NISAとiDeCoはどちらか一方しか使えないというものではなく、併用も可能です。両者のメリットを生かし、バランスよく使うのも効果的です。
例えば、結婚資金や子どもの学費など流動性を要するお金はNISAで、老後の生活費の確保といった役割はiDeCoで、というような住み分けが想定できます。
むしろ、安定性を重視して資産形成するのであれば、このように併用するべきでしょう。そうしないと資産を有しているにもかかわらず、必要なタイミングでお金をねん出できないといったことが起こり得てしまうからです。
まとめ
40歳から1000万円の資産形成を目指すには、「NISA」も「iDeCo」も非常に強力なツールです。ただし、それぞれにメリット・デメリットがあります。
もし、老後の生活資金をコツコツ積み立てたいのならiDeCoが強力な味方に。一方、途中で引き出す可能性があるなら、NISAの方が安心です。
40歳という人生の中間地点から始めても、決して遅くはありません。「知って選ぶこと」こそが、将来の安心をつくる第一歩です。NISAとiDeCo、両方をうまく組み合わせることで、節税も、柔軟性も手に入れることが可能になるでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士
