「イオン株」を持っていると「月1000円以上」の価格が戻ってくる?どんな優待制度なのでしょうか?

配信日: 2025.07.01 更新日: 2025.07.03
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「イオン株」を持っていると「月1000円以上」の価格が戻ってくる?どんな優待制度なのでしょうか?
普段からイオンで買い物をしている方にとって、イオン株の株主優待は家計に一定のメリットがあると考えられます。また、新NISAなどがきっかけで投資を始めた方のなかには、イオン株の株主優待に興味がある方もいるでしょう。
 
本記事では、イオンの株主優待制度の具体的な仕組みから、実際にどれくらいの金額が戻ってくるのか、還元率の計算方法、そして利用するうえでの注意点までを解説します。
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イオン株の優待制度とは? 仕組みを解説

イオンの株主優待制度には、いくつかの特典があります。まず、100株以上を保有している株主には「オーナーズカード(株主さまご優待カード)」が発行され、イオングループ店舗での買い物金額に応じたキャッシュバックや、各種割引特典を受け取れます。
 
また、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では、通常の5%割引に加えて、還元特典として優待返金取扱店舗でキャッシュバックが受けられます(詳細は後術)。さらに、イオンシネマでの優待料金適用や、グループ各社の割引も利用できます。
 
株主として配当金を受け取れる点も魅力です。2024年度の年間配当実績は、1株あたり40円(株式上場50周年記念配当4円含む)となっています。1000株持っていれば、年間で4万円の配当金を受け取れます。
 

オーナーズカードの特典と使い方

イオンの株式を一定数以上保有している株主に対して発行される「オーナーズカード」は、イオン系列の店舗で会計時に提示することで、購入金額に応じたキャッシュバック特典を受けられます。
 
「割引」ではなく、買い物後に「現金」として返金される点が大きな特徴です。現金で戻るため、節約効果を実感しやすいのも魅力といえるでしょう。
 
オーナーズカードを会計時に提示するだけで株主優待を受けられる、という手軽さもポイントです。イオンの店舗を頻繁に利用し、多くの商品を購入することで、株主優待の恩恵をより大きく受けられる設計になっています。
 

キャッシュバックの還元率と計算例

オーナーズカードのキャッシュバック率は、保有している株式数によって異なります。2025年8月末までの還元率は、以下のとおりです。
 

・100株以上500株未満:3%
・500株以上1000株未満:4%
・1000株以上3000株未満:5%
・3000株以上:7%

 
キャッシュバックは、半期(3月1日~8月31日、9月1日~翌年2月末)の買い物累計額に応じて、年2回(4月と10月)に「返金引換証」が郵送され、イオン店舗のサービスカウンター等で現金を受け取ることができます。
 
例えば、還元率3%のオーナーズカードを使い、毎月4万円(年間48万円)をイオン系列店で買い物した場合、年間キャッシュバック額は「48万円×3%=1万2000円」となります。これを月に換算すると、「1万2000円÷12ヶ月=1000円」です。
 
2025年6月現在、イオン株は1株あたり約4300円で推移しており、100株を保有するには約43万円の投資が必要です。つまり、年間1万2000円のキャッシュバックを得るには、約43万円の投資が必要という計算になります。
 
月4万円以上の買い物をするか、保有株数を増やして還元率を上げれば、月1000円以上のキャッシュバックも十分に可能です。特に食料品など、日常の買い物をイオン系列に集約している家庭では、より高い還元が期待できるでしょう。
 

イオン株主優待の注意点とデメリットもチェック

イオンの株主優待は魅力的ですが、いくつかの注意点もあります。
 
オーナーズカードのメリットを最大限に生かすには、イオン系列店舗での買い物を意識的に増やす必要があります。しかし、無理に利用を集中させるとかえって無駄な出費につながる可能性もあるため、注意が必要です。
 
キャッシュバックの対象となる支払い方法は、「現金」「WAON」「イオンマークのクレジットカード」「イオン商品券・ギフトカード」「AEON Pay」などに限られます。
 
また、イオンマークの付いたカード以外のクレジットカード払いや、AEON Pay以外のQRコード決済などは特典の対象外です。一部の会社や店舗では、「現金払い」のみが対象となる場合もあります。
 
さらに、支払い前にオーナーズカードを提示しなかった場合は、特典の対象外となります。このように利用できない店舗もあるため、事前に確認しておくと安心です。
 

まとめ

イオンの株主優待「オーナーズカード」は、普段のイオン系列店舗での買い物をお得にする魅力的な制度です。保有株式数に応じて還元率が変わり、利用状況によっては月1000円以上のキャッシュバックも期待できます。
 
ただし、イオンは2025年8月31日を基準日として、普通株式1株を3株に分割することを発表しました。この株式分割に伴い、期末配当予想の修正および株主優待制度の一部変更も行われることも発表しています。新制度のキャッシュバック率は、100株以上200株未満が1%、200株以上300株未満が2%、300株以上が3%のようです。
 
この変更により、イオンの株主優待制度がより多くの投資家にとって利用しやすくなります。特に、これまで投資額の高さから株主優待の取得をためらっていた方々にとっては、魅力的な機会となるでしょう。
 

出典

イオン株式会社 株主優待制度
イオンスマートテクノロジー株式会社 iAEON オーナーズカードについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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