夫のランチは毎日「吉野家」! 株主優待目当てで「30万円」投資していましたが、実際どれだけお得になりますか? 優待内容や“利回り”を確認

配信日: 2025.07.02 更新日: 2025.07.03
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夫のランチは毎日「吉野家」! 株主優待目当てで「30万円」投資していましたが、実際どれだけお得になりますか? 優待内容や“利回り”を確認
昔から「うまい、やすい、はやい」をキャッチフレーズとしている吉野家は、サラリーマンのランチの定番といえます。そんな吉野家ですが、夫が株主優待目当てに30万円も投資していると、「優待があるとはいえ、本当にそんなに得するの? むしろ損しないの?」と心配になる人も多いでしょう。
 
本記事では、吉野家ホールディングス(以下、吉野家HD)の株主優待を例に、実際にどれくらいお得なのかや、注意すべき点について解説します。
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そもそも株主優待ってなに?

株主優待とは、企業が一定数以上の自社株を保有している株主に対し、商品券や自社サービスなどの「おまけ」を提供する制度です。特に外食、食品、レジャーなどの業界では、個人投資家の支持を集めるため、魅力的な優待を用意している企業が多く存在します。
 
日々の食費を抑えたい人にとって、外食チェーンの優待券は「実質現金のように使える」と感じさせてくれるでしょう。
 

吉野家の株主優待内容は?

吉野家HDでは、吉野家HDの株を100株以上保有している株主に対して、年2回、以下の食事券を送っています。

●100株~199株保有:2000円分(500円×4枚)
●200株~999株保有:5000円分(500円×10枚)
●1000株~1999株保有:6000円分(500円×12枚)
●2000株以上保有:1万2000円分(500円×24枚)

100株を保有していた場合、2000円分×2回で年4000円分の優待券を受け取ることができ、吉野家や系列ブランドでの飲食に使えます。
 

100株購入に必要な金額は?

吉野家において、株主優待での食事券を獲得するためには、吉野家HDの株を最低100株保有しなければなりません。
 
ここ半年の吉野家HDの株価は、おおむね1株あたり3000円前後で推移しています(2025年1月~6月)。したがって株主優待での食事券を獲得するためには、最低でも約30万円(3000円×100株)が必要になります。
 

優待だけを見れば「年利1.3%相当」

年間4000円分の優待券を受け取るために30万円を投資すると、優待利回りは約1.3%となります。これに配当金も加えると、さらに年間の利回りは増加します。
 
昨今は銀行金利も上昇傾向とはいえ、まだまだ定期預金も普通預金も金利は1%未満が一般的です。そのため、株主優待での利回りは魅力的に見えるかもしれませんが、注意点もあります。
 

株主優待には「損」のリスクもある

いくら優待が魅力的でも、株式投資である以上、元本割れのリスクは避けられません。
 
仮に、株価が3000円から2000円に下がった場合、100株保有していた人は10万円の含み損を抱えることになります。優待と配当で数千~数万円程度のリターンがあったとしても、元本の大きな下落にはとても見合いません。
 
また、企業側が業績悪化などで優待制度を廃止したり、縮小したりするリスクもあります。
 

外食チェーンの株式を優待目的で購入しても良い人とは?

今回は吉野家を事例に出しましたが、外食チェーンの株式を優待目的で多く保有しても良いのは、大まかに次のようなタイプの人です。

●該当店舗を日常的に利用している
●株価の変動リスクを許容できる
●長期的に株を保有するつもりでいる
●投資資金にある程度の余裕がある

つまり吉野家でいうと、「吉野家の牛丼を定期的に食べたいから、どうせなら優待を使って得しよう」という人で、なおかつ「30万円が短期間で減っても動じない」メンタルや余裕資金がある人には適しています。
 
逆に、「優待券を使い切れない」「短期間で利益を出したい」「元本割れが不安」という人に、優待目的での大量購入は不向きだといえるでしょう。
 

まとめ

株主優待は、うまく活用すれば日々の支出を抑えることができる便利な制度です。しかし、あくまでも株式投資の一部である以上、リスクを見極めて判断することが重要です。
 
株主優待を活用する際には、日常生活に役立つか、投資額に無理がないか、リスク許容度に合っているかをしっかり考えたうえで検討しましょう。
 

出典

吉野家 株主還元方針
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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