「20代からNISAを始めないと周りに置いていかれますか…?」周囲が毎月5万円もNISAで運用しているようで、不安です。

配信日: 2025.07.07
この記事は約 3 分で読めます。
「20代からNISAを始めないと周りに置いていかれますか…?」周囲が毎月5万円もNISAで運用しているようで、不安です。
近年、20代の間で資産形成への関心が高まり、NISA(少額投資非課税制度)を活用する若者が増えています。しかし、「周囲が毎月5万円もNISAで運用している」と聞くと、自分も同じように始めなければと焦る気持ちになるかもしれません。本記事では、20代がNISAを始めるメリットや、無理のない投資額の設定方法について解説します。
柘植輝

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

20代のNISA利用状況と平均積立額

20代のNISA利用者は、他の年齢層に比べて多いことが想定されます。アンケート調査によっても異なりますが、一例として、株式会社OsidOriの実施した「夫婦のお金と2025年に向けたアンケート」においては、20代のおよそ8割がNISAを利用しているとの結果があります。
 
また、NISA含めた投資に回せた額については、2024年の1年間で1円から50万円未満という層が最多で33.7%となっています。そして、50万以上100万円未満という層は20.7%となっています。
 
そこから考えると、20代で毎月5万円をNISAで運用していることは特に珍しくもなく、一般的な金額といえそうです。
 

NISAをしないと置いていかれてしまうのか

何をもって「置いていかれる」と定義するかにもよりますが、将来に向けた資産形成という点では、置いていかれる可能性が高いといえるでしょう。
 
現状、貯金をしていても財産が増えることはありません。5万円貯金したお金は10年後もほぼ5万円のままです。
 
一方で、NISAを通じて投資をし、資産形成をしていれば、金融市場の成長などに応じて自身の資産を増やしていくことができるでしょう。仮にNISAで5万円を運用し、10年後にNISAの投資効果で平均年利3%の利益が出ていたとすると、およそ6万7000円もの額になります。
 
これではまだまだ2万円足らずの差と思ってしまうでしょう。では、10年間毎月5万円の貯金と積み立てで比較してみましょう。
 
毎月5万円の貯金を10年間続けると、10年後の貯金額はおよそ600万円です。20年では1200万円、30年で1800万円です。
 
それに対して、NISAを通じて年3%の利益を見込んで10年間運用を続けることで、その資産総額は699万円となります。これが20年になれば1642万円、30年となれば2914万円となり、貯金のみをしておいた場合と比較すると、その差は開き続けることになります。
 

20代がNISAを始めるメリット

20代からNISAを始めることは、今後の人生で大きなメリットになります。特に資産形成においては時間が正義です。少額でも時間をかけてじっくり資産形成していくことで、より安定的により大きな額の資産を形成できるからです。
 
それは何も、先に見たような複利の効果による資産の増加だけではありません。資産形成にはリスクがあり、1年単位で見れば資産が増えることもあれば減ることもあります。ただ、それを5年、10年と長い期間続けることで、マイナスになる可能性を減らし、プラスとする可能性を高めていくことができるのです。
 
さらに、NISAは本来20%かかる税金が非課税となり、かつ、途中で資金が必要になった場合でも、現金化して必要なお金を用意できる柔軟性があります。これにより、今後老後までに来るであろう結婚や子育て、住宅購入などライフイベントに応じた資金の確保が可能になります。
 

まとめ

周囲が毎月5万円をNISAで運用していると聞くと、「置いていかれる」不安になるかもしれません。しかし、資産形成は他人と比較するものではありません。それどころか、自分のライフスタイルや将来設計に合わせて進めることが大切です。
 
たしかに20代からNISAを始めることで、長期的な資産形成が可能となり、将来の安心につながります。
 
しかし、だからといって無理は禁物です。まずは1000円や1万円でもいいので、無理のない範囲でNISAを始め、自分のペースで資産形成を進めていきましょう。
 

出典

株式会社OsidOri 夫婦のお金と2025年に向けたアンケート【PRTIMES】
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問