NISAを検討しているのですが、「月1万円」の積み立てが限界です…「月1万円」では貯金と変わらないでしょうか?
本記事では、貯金との比較と具体的な試算、そして少額の積み立てでも無理なく続ける方法を紹介します。
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目次
「貯金」と「NISA」、どう違う?
貯金は元本が保証されている安心感が魅力です。しかし銀行に預ける場合でも、一般的に金利は低く、例えばメガバンクの定期預金金利は年0.275%(2025年8月現在)ほどで、100万円を10年預けても数万円程度しか増えません。
一方、NISAは株式や投資信託などの金融商品に投資し、3~5%程度の利回りを目指します。投資であるため、元本割れのリスクがあり、短期的には価格が下がることもありますが、長期・分散投資を続けることで値動きリスクを抑えながら運用益を積み上げられる可能性があります。
しかも、NISAで投資した金融商品から得られる利益は非課税となるため、通常の投資と比較した場合、同じ成果でも実際に手元に残るお金は大きくなります。
つまり貯金は「減らないお金」、NISAは「増やす可能性のある力を持つお金」といえるでしょう。将来の資産形成を考えるなら、貯金と投資を組み合わせていくことが重要です。
「月1万円」の積み立て、具体的にはどれくらい増える? 金融庁の「つみたてシミュレーター」で試算
金融庁が公開している「つみたてシミュレーター」で、月1万円を20年間積み立てた場合を試算すると、利回り3%なら運用資産総額は328万円になります。積み立ての元本240万円に加え、約88万円の利益が上乗せされる結果です。さらに本来は利益に約20%の税金がかかりますが、NISAを利用することでそれが非課税となるため、その分も手元に残ります。
銀行預金では利息がほとんどつかないため、長期で見れば投資と貯金の差は歴然としています。5年や10年では効果が小さく見えても、20年など長い時間をかければ複利が効き、成果は大きく変わるでしょう。
「月1万円の積み立て」でも無理なく続けるための工夫と積立額の増額タイミング
月1万円の積み立てであっても、最も大切なのは「やめずに続けること」です。自動引き落としを設定すれば、日々の生活費に影響されずに積み立てられます。投資を「特別なこと」ではなく「生活の一部」とする意識が続けるコツです。
さらに、昇給やボーナスがあったときに積立額を増やせば、将来的により多くのリターンを得られる可能性があります。最初から無理に多く積み立てる必要はありませんが、余裕が出たときに少しずつ増やす心構えを持っておくと安心です。
運用状況を定期的に確認することも、モチベーション維持に役立ちます。シミュレーターや証券会社のアプリなどで資産の推移を確認すれば、投資の手応えを実感でき、続けやすくなるでしょう。
まとめ:月1万円から始める資産形成の第一歩。まずは続けてみよう
月1万円の積み立ては小さな一歩に思えるかもしれませんが、長期で見れば確かな成果をもたらすでしょう。貯金だけに頼ると資産はほとんど増えませんが、NISAを利用することで、運用益と非課税の効果で将来の資産形成が現実的になります。
大切なのは、無理のない範囲で始め、継続することです。生活に余裕が出たら少しずつ積立額を増やせば、成果はさらに大きくなる可能性があります。月1万円からでもまずは第一歩を踏み出し、時間を味方に資産形成を進めていきましょう。
出典
金融庁 つみたてシミュレーター
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
