“金(ゴールド)の積立”が「月1000円」から始められるって聞いたけれど、どのくらいの価値があるの? 注意点は?

配信日: 2025.09.21
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“金(ゴールド)の積立”が「月1000円」から始められるって聞いたけれど、どのくらいの価値があるの? 注意点は?
投資というと株や投資信託を思い浮かべる人が多いですが、実は、金(ゴールド)も代表的な資産の一つです。
 
最近では、少額からコツコツと積み立てて購入できるサービスが広がり、投資初心者でも気軽に始められるようになっています。しかし、金の積立にはメリットと同時に注意点もあり、事前に知っておくことが大切です。
 
本記事では、少額からの純金積立の仕組みや価値、そして始める前に押さえるべきポイントを解説します。
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月1000円から始める「純金積立」とは何か?

純金積立とは、毎月決まった金額または一定のグラム数の純金を継続的に購入し、長期間にわたり積み立てていく投資手法です。
 
多くのサービスでは「月1000円から」といった少額から始めることができ、投資初心者にも利用しやすいのが特徴です。サービスは証券会社や銀行、貴金属会社が提供しており、現物(金地金や金貨)として引き出せるタイプと、口座内で売却するタイプがあります。
 
月1000円というと「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、長期的に続けることで純金という現物資産を着実に増やしていくことができます。
 
純金は、インフレや通貨価値の下落といった経済リスクへの耐性が高く、安全資産として世界的にも注目されています。このように、純金積立は日常生活の中で少額から手軽に金投資を始めることのできる選択肢の一つです。
 

少額積立でどれくらいの価値がある? シミュレーションで確認

では、実際に月1000円の純金積立を続けるとどの程度の資産になるのでしょうか。本章で、簡単なシミュレーションを見てみます。
 

■シミュレーション条件

毎月の積立額:1000円
年間積立額:1万2000円
積立期間:10年、20年
金価格の年平均上昇率:3%

 
今回の条件では、10年間の積立総額は12万円、20年間では24万円となります。金価格の年平均上昇率を3%とした複利計算を行うと、10年後の資産価値は約14万円、20年後では約32万円になると推定されます。
 
ただし、上記の計算は手数料を考慮しておらず、実際には1.5~3%程度の手数料負担があることに留意が必要です。また、金価格は世界情勢や為替の影響を大きく受けます。
 
短期的には価格が下落することもありますが、定期積立による「ドルコスト平均法」の効果により、価格変動リスクを抑えながら少額から資産形成を目指すことが可能です。
 

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メリットとデメリット:始める前に押さえるべき注意点

純金積立には、資産を守る有用な手段としての強みがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。本章では、代表的なメリットとデメリットを整理してみましょう。


■メリット

・多くのサービスで毎月1000円程度から利用でき、家計に大きな負担をかけずに投資が体験できる

・毎月一定額で購入することで、価格が高いときには少なく、安いときには多く買うことができ、購入価格を平均化する「ドルコスト平均法」の効果が期待できる

・インフレや金融不安に強く、資産の一部を守る手段として役立つ

・現物の保管の手間を気にせずに専門会社が管理してくれるため、盗難や紛失のリスクを軽減できる

 


■デメリット・注意点

・金は株式の配当や債券の利息のような、持っているだけで得られる収益(インカムゲイン)がなく、利益は値上がり時の売却による差益のみ

・購入手数料や保管料、現物を引き出す場合の費用などがかかることが多く、特に少額積立では手数料負担が割高になりやすい

・世界情勢や為替の影響で変動し、短期的に価格が下落するリスクもあるため、短期間で大きな利益を得ることは期待しにくい

・売却時には、利益に対して譲渡所得税が発生する可能性があり、その場合は確定申告が必要となる。ただし、特別控除(最高50万円)や5年以上保有した場合の軽減税率(2分の1課税)などが適用されるケースもあるので税制度の理解も必要

・運営会社の倒産リスクがあり、途中解約時の費用がかかる可能性もある

 

無理のない月1000円の純金積立で安心できる資産形成を目指そう

月1000円から始められる純金積立は、資産形成を始めたい初心者にとって取り組みやすい方法です。特に、インフレや通貨不安に備えたい人、投資の第一歩を踏み出したい人には向いています。
 
ただし、金価格は変動するため短期で大きな利益を期待する投資ではありません。また、手数料や税金といったコストも理解しておかないと、思ったよりリターンが少なくなることもあります。
 
「長期的に少しずつ資産を増やしたい」「投資は怖いけれど小さく始めてみたい」という方にとって、月1000円の純金積立は価値ある選択肢です。無理のない範囲で続けながら、将来の安心につなげていくことが大切です。
 

出典

国税庁 No.1460 譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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