株主優待は「100株から」と聞いたけれど…「1株だけ」でも優待を受けられる!?その仕組みとメリットデメリットとは?
そこで本記事では、株主優待の基本から、1株優待の仕組み、そのメリットとデメリットを解説していきます。
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目次
株主優待制度の基本:なぜ「100株」が基準になるのか
株主優待とは、企業が株主に対して自社商品や割引券、サービス利用券などを贈る制度のことです。配当金とは違って現金で還元するのではなく、モノやサービスの形で株主に還元するのが特徴です。
では、なぜ多くの企業が「100株から」という基準を設けているのでしょうか。答えは、単元株制度にあります。
日本では、多くの上場企業が株式の取引単位(単元株)を100株と定めており、この100株が「1単元」と呼ばれます。企業は優待品の発送や管理のコストを管理し、最低でも1単元を保有する株主に優待を提供する仕組みを採用しています。そのため、「株主優待は100株から」という考え方が一般的に広まっているのです。
1株だけで優待を受けられるケースとは? 「端株優待」の存在
ただし、すべての企業が100株からという基準を設けているわけではありません。中には、1株だけ持っている株主にも優待を与える企業が存在します。これを一般的に、「端株優待」あるいは「1株優待」と呼びます。
1株優待の内容はさまざまで、オリジナルカレンダーや記念品、自社サービスの割引券、株主総会への招待などがあります。中には長期保有を条件に優待を提供する企業もあり、数年以上持ち続けた株主に対してさらなる優待を提供するケースもあります。
こうした1株優待を行う企業は限られていますが、少額資金でも株主優待を楽しみたい投資家にとっては、魅力的な選択肢になります。
1株優待と100株以上の優待のメリットとデメリット
では、「1株優待」と「100株以上の優待」にはどのような違いがあるのでしょうか。本章で、それぞれのメリットとデメリットを整理してみましょう。
■1株優待のメリット
・少ない資金で株主になれるため、初心者でも気軽に始めやすい
・複数の企業の優待を試しやすい
・投資リスクが小さく分散投資しやすい
■1株優待のデメリット
・優待を実施している企業は少ないため、選択肢が限られる
・優待内容は控えめなものが多く、金銭的な価値は大きくない
・長期保有が条件などで、すぐに受け取れない場合がある
■100株以上の優待のメリット
・優待内容が充実していることが多い(割引率や特典が豪華)
・長期保有でより充実した優待がもらえる企業もある
・株主としての発言権が強まり、企業とのつながりを実感できる
■100株以上の優待のデメリット
・まとまった資金が必要になることが多い(株価によっては数十万円以上)
・優待目的での投資は株価下落リスクを抱えることもある
・企業が突然優待制度を縮小や廃止する可能性がある
このようにそれぞれ一長一短があるので、投資金額や投資目的に応じて最適な選択をすることが大切です。
1株優待の探し方
1株だけでも優待を受けられる企業は限られているため、事前にしっかり調べることが大切です。1株優待を受けたいと思ったときには、以下のような方法で探すことができます。
●証券会社や投資情報サイトで「1株優待」「端株優待」と検索する
●企業のIRページや株主優待制度の案内を確認する
●SNSや投資家ブログなどで「1株優待銘柄」の情報を集める
また、端株の売買は証券会社によって対応が異なるため、自分が利用している証券口座で端株取引が可能かどうかも確認しておくと安心です。
投資スタイルに合わせた選択を
株主優待は基本的に100株からですが、企業によっては「1株優待」を設けている場合もあります。少額で株主体験をしてみたい人には1株優待が手軽で魅力的ですが、優待内容は控えめなので、本格的に特典を得たい場合は100株以上の保有が必要になります。投資に使える資金や目的に応じて、自分に合った優待の取り方を選んでいきましょう。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
