夫が「老後のために」とNISAを始めたけど…月3万円の積み立てで老後資金はいくらになる?
NISAの使い道は、将来のためや貯金の代わりなど目的は人それぞれです。中には老後資金を確保するために始めるという人もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、月3万円の積み立てでNISAを行った場合、老後資金はどのくらいになるのかを解説します。
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NISAとは?
まずはNISAがどのような制度なのかを解説しましょう。NISAとは、少額から投資を行う人に向けた少額投資非課税制度のことです。
通常、投資で収益を得た場合は、配当金や利益に対して約20%の税金がかかります。例えば、投資で10万円の利益が出た場合、およそ2万円が税金として引かれてしまうため、実際に受け取れる金額は8万円程度になります。
一方、NISA口座で投資して得た利益は一定の制限のもと非課税となるため、10万円すべて受け取ることができます。利益が大きくなるほど税金の負担も大きくなる投資において、NISAなら税金がかからず、利益や配当金をそのまま受け取ることができるのです。
NISAの条件
NISAではつみたて投資枠と成長投資枠が用意されています。2つに共通している特徴は、対象年齢が18歳以上であることと、非課税保有期間が無制限で、口座開設期間が恒久化している点です。非課税保有限度額は総枠で1800万円、成長投資枠はその内1200万円となっています。
つみたて投資枠は、年間投資枠が120万円で、投資対象商品は長期の積み立てや分散投資に適している一定の投資信託です。一方、成長投資枠の年間投資枠は240万円で、上場株式や投資信託などが投資対象商品となっています。
また、つみたて投資枠と成長投資枠は併用できるため、年間最大360万円まで投資することができます。
月3万円を積み立てた場合のシミュレーション
ここでは、月3万円を積み立てた場合のシミュレーション結果を、金融庁のつみたてシミュレーターをもとにまとめました。
年数や利回りによって金額は異なりますが、老後に向けてNISAの利用を考えている方は参考にしてください。
<月3万円を10年間積み立てた場合>
・利回り3%の場合:418万円
・利回り5%の場合:463万円
・利回り7%の場合:513万円
<月3万円を20年間積み立てた場合>
・利回り3%の場合:981万円
・利回り5%の場合:1217万円
・利回り7%の場合:1523万円
<月3万円を30年間積み立てた場合>
・利回り3%の場合:1736万円
・利回り5%の場合:2446万円
・利回り7%の場合:3508万円
利回りが7%の場合は、最大で約3500万円になります。長い年月をかけるほど複利効果で資産は増えていくため、NISAの利用を考えている方はできるだけ早くに始めることで、老後を迎える前に必要な資産を確保できる可能性が高まるでしょう。
NISAを始める際の注意点
NISAを始める際の注意点として挙げられるのは、元本を下回る可能性もあるということです。株式や市場は日々変動するため、状況によっては下落が続くときもあるでしょう。そうなると、元本割れしてしまうケースも出てくるかもしれません。
NISAはあくまでも投資です。元本割れする可能性も十分にあるということを理解しておきましょう。
月3万円の積み立てでは利回りと積立期間次第で3500万円ほどになる可能性も
NISAを始めることで、老後資金を備えられる可能性はあります。また、NISAは初心者でも始めやすいのも魅力のひとつです。ただし、元本割れのリスクなど注意するべきポイントもあるので、始める前にNISAについてしっかりと理解しておきましょう。
出典
金融庁 つみたてシミュレーター
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
