友人に「オルカンなら間違いない」とアドバイスされた!“S&P500”も評判ですが、「月3万円×3年間」ではどちらがもうかりますか? 具体的にシミュレーション

配信日: 2025.10.22
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友人に「オルカンなら間違いない」とアドバイスされた!“S&P500”も評判ですが、「月3万円×3年間」ではどちらがもうかりますか? 具体的にシミュレーション
NISAを始めようとしたとき、投資経験のある友人から「オルカンにしておけば間違いないよ」と言われたり、インターネットで「S&P500がもうかる」という意見を目にしたりして、どちらを選ぶべきか迷う人は多いのではないでしょうか。
 
どちらも人気の高い投資先ですが、その中身やリスクには明確な違いがあります。本記事では、オルカンとS&P500の特徴を比較し、もし月3万円を3年間(総投資額108万円)積み立てた場合、理論上どちらがどれくらいもうかるのかを具体的な数字でシミュレーションします。
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オルカン vs S&P500:概要とリスクの違い

オルカン(eMAXIS Slim全世界株式=オール・カントリー)とS&P500(Standard & Poor’s 500 Stock Index=S&P500種指数)は、いずれも株式市場全体に分散投資する商品ですが、投資対象の範囲が根本的に異なります。オルカンの投資対象は、その名の通り「全世界の主要な上場企業」です。
 
そのため、地域や国をまたいで幅広く分散されており、分散効果が高いのが特徴です。構成銘柄のうち米国株の比率は約65%を占めていますが、世界のどこかが不調でもほかの地域の成長で補えるため、比較的リスクは低いとされています。つまり、世界経済全体の成長に連動するよう設計された投資信託です。
 
一方、S&P500の投資対象は「米国の代表的な500社」に限定されています。そのため、分散効果は米国一国にとどまっており、限定的です。S&P500は過去の成長率が高いという強みを持ちますが、米国経済の動向に大きく影響を受けるため、オルカンと比べるとリスクは高く、「集中投資型のリスクがある」といえます。
 

【シミュレーション】3年間でどれくらいもうかる?

過去のデータに基づいて、オルカンとS&P500に月3万円を3年間(総投資額108万円)積み立てた場合の結果をシミュレーションします。
 
ここでは、オルカンを年率5.3%、S&P500を8.1%と仮定します。
 
この条件で計算すると、オルカンに積み立てた場合の3年後の評価額は約126万1000円となり、運用益は約18万1000円です。一方、S&P500に積み立てた場合の評価額は約136万4000円となり、運用益は約28万4000円です。
 
つまり、S&P500のほうがオルカンよりも約10万3000円多く利益が出る結果となりました。ただし、投資期間が短い(3年間)ため差は限定的です。短期的なリターンよりも、長期的に継続して積み立てることが重要となります。
 

あなたに最適なのはどっち? 後悔しないための選び方

投資で成功するためには、「短期的なリターンよりも、心が安定する投資先を選ぶこと」が大切です。
 
オルカンが向いている人は、リスクを抑えて長期的に安心して運用したい初心者です。世界中に分散されているため、特定の国の経済リスクを最小限に抑えられます。「全世界株式」という構成上、地域の比率(米国株の比率など)が自動的に調整されるため、一度選んだら放置したい人にも適しています。
 
S&P500が向いている人は、より高い成長率を狙いたいタイプです。過去の実績を重視し、今後も米国が世界経済をけん引すると考える人に人気があります。米国一国に集中するリスクを理解したうえで、そのリターンを狙いたい人に適しているでしょう。
 
なお、S&P500は米ドル建て資産のため、円安になれば利益が増えますが、円高時には目減りする「為替リスク」もあります。為替変動に関心を持ち、リスクを理解できる人に向いています。
 

短期的な差は少ないため、投資の目的に合ったほうを選ぼう

オルカンとS&P500のどちらを選んでも、月3万円を3年間積み立てる程度の短期では大きな差は出ません。ただし、長期的に見れば、成長率の高いS&P500が優位になる可能性があります。
 
重要なのは「長期・積立・分散」を継続することです。リスクを抑えて安心して投資を続けたいならオルカン、高いリターンを狙いたいならS&P500、と自分の投資スタイルに合った選択が何より大切です。まずは少額からでも、一歩を踏み出してみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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