50代の親が貯金「1000万円」を銀行にずっと預けっぱなしでもったいなく感じます…例えば投資に回した場合と比べると、10年でどれくらい変わりますか?

配信日: 2025.11.04
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50代の親が貯金「1000万円」を銀行にずっと預けっぱなしでもったいなく感じます…例えば投資に回した場合と比べると、10年でどれくらい変わりますか?
親が長年コツコツと貯めた1000万円は大きな安心材料ではあるものの、「銀行にずっと預けっぱなし」であることに、もどかしさを感じる方もいるのではないでしょうか。とくに現在は物価が上がりやすく、預金の利息だけでは資産価値が目減りする可能性もあります。
 
では、仮にこの1000万円を投資に回した場合、10年後にどのような差が生まれるのでしょうか?
 
本記事では、銀行預金と投資運用の違いを、数字で分かりやすく比較します。
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銀行預金に置いておいた場合の増え方

2025年10月現在、大手都市銀行(みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行など)の普通預金金利はおおむね年0.2%に引き上げられており、従来の非常に低い水準(0.001%程度)から大幅に上昇しています。
 
この金利で1000万円を10年間預けた場合、単純計算で約20万円の利息が得られます。また、一部のネット銀行では、普通預金でも年0.2%を超えるところもあります。
 
銀行預金は元本が保証されるという安心感がある一方で、金利の引き上げはあったものの、お金はほとんど増えないというのが現実です。しかも、現在は物価上昇(インフレ)の傾向が続いており、お金の「実質的な価値」は時間とともに目減りするリスクもあります。
 

年3%~5%の利回りで投資した場合の資産成長シミュレーション

次に、1000万円を一括で投資に回した場合を考えてみましょう。今回は、年3%~5%の利回りを仮定して、10年後の予想資産額をシミュレーションしてみます。
 

・年利3%で運用した場合:約1344万円
・年利5%で運用した場合:約1629万円

 
これは、単利ではなく「複利」の効果によるものです。運用益が翌年の元本に組み込まれて再び増えていくことで、時間が経つほど増加のスピードが加速します。
 
同じ1000万円でも、年0.2%の普通預金に置いておくのと、年3%~5%の投資に回すのとでは、10年で300万円~600万円以上の差がつく可能性があるということです。
 
もちろん、投資には価格変動リスクがあり、元本割れの可能性もあります。しかし、NISAのような長期・分散・積立投資を活用すれば、リスクを抑えながら運用を行うことも可能です。
 

投資を考えるなら「時間」と「リスク管理」が鍵

50代という親の年齢を考えると、20代~30代のような長期投資とはいかないまでも、まだ10年~20年の運用期間が取れる場合も多く、投資を始めるには決して遅くありません。
 
例えば、株式と債券を組み合わせたバランス型の投資信託や、全世界株式のインデックスファンドなど、比較的安定的に運用されている商品を選ぶことで、リスクを取りすぎずに資産を育てることができるかもしれません。
 
さらに、NISAのような税制優遇制度を活用すれば、一定の制限のもとで運用益が非課税となるため、効率的に資産形成ができます。親世代がこの制度を知らずに機会を逃していることも少なくありません。
 
一方で、生活資金や緊急時のための現金は、あえて預金として残しておくのも重要です。すべてを投資に回すのではなく、預金と運用資産を適切に分けることが、50代以降の資産管理の基本になります。
 

まとめ

1000万円をそのまま銀行に預けておくと、10年後でもほとんど増えません。一方、投資に回せば年利3%~5%で運用できる可能性があり、300万円~600万円以上の差がつくケースもあります。
 
もちろん、投資にはリスクが伴うため、全額を運用に回す必要はありませんが、「一部でも増やす」視点を持つことは、インフレ時代を生きる上で重要です。
 
もし親が投資に不安を感じているようであれば、一緒にシミュレーションしてみたり、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談してみたりすると、納得感を持って一歩を踏み出しやすくなるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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