2015年「Wii U不振」だった任天堂…当時「10万円分」株を買っていたら、Switch爆売れの今「60万円」以上に!? 配当を含めて“どれだけの資産”になっているのか確認
しかし、それから10年がたち、「Nintendo Switch」の世界的なヒットや、「ゼルダの伝説」「スーパーマリオ」各シリーズなどの快進撃により、同社の業績と株価は大きく回復しています。
本記事では、任天堂が低迷していた2015年に10万円分の任天堂株を購入していたら、今ではどのくらいの資産になっていたのかを解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
2015年当時の任天堂株は1株約2万円前後
2015年11月時点の任天堂の株価は、おおむね2万円前後でした。
任天堂の株価としては決して低い水準ではありませんが、Wii Uの販売が伸び悩み、2012年から続く赤字決算の影響で、当時の投資家の評価は高くなかったかもしれません。
そのような2015年に10万円分の株を購入していた場合、1株2万円とすると「約5株」を保有していたことになります。
2017年「Nintendo Switch」発売
転機となったのは2017年3月に発売された「Nintendo Switch」です。
持ち運べる家庭用ゲーム機という新しいコンセプトが世界中で支持され、販売台数は2025年9月末時点で1億5000万台を突破しています(Wii Uは1356万台)。
さらに、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」「マリオカート8 デラックス」「あつまれ どうぶつの森」など、ハードとソフトの両面でヒット作を連発したことが、株価を押し上げる大きな要因といえます。
そんなSwitchの大ヒットに伴い、任天堂の業績は急回復し、株価も上昇トレンドに入りました。2022年には株価が6万円台まで上昇し、その後、同年10月に1株を10株に分割する株式分割が実施されました。
つまり、2015年に持っていた5株は分割後には50株になるということです。
現在の株価に換算するといくらになっている?
2025年11月現在、任天堂の株価はおおむね1万3000円前後で推移しています。
10年前に10万円で購入した任天堂株は、株式分割で現在は50株になっていますので、評価額は約65万円(1万3000円×50株)となります。
もともとは10万円でしたので、およそ6.5倍に増えた計算です。
2025年の年間配当は「1株あたり120円」
任天堂は業績に応じて柔軟に配当を行う企業ですが、ここ数年は安定した水準を維持しています。
直近の2025年3月期の年間配当は1株あたり120円(中間35円+期末85円)でした。そのため、2015年に10万円分の5株購入していた場合、現在は50株ですので、50株×120円=年間6000円の配当を受け取れる計算になります。
株価上昇による値上がり益に加え、安定した配当収入も得られる点は、長期投資の魅力といえるでしょう。
まとめ
2015年、Wii Uの不振で評価が低かった任天堂ですが、もしその時に10万円分の株を購入していたら、今では評価額約65万円+配当約6000円(年間)と、大きな成果を得られたことになります。
もちろん、すべての銘柄で同じように値上がりするわけではありません。しかし任天堂の例は、一時的に株価が低迷しても、企業が本来持つ復活力を信じて投資することが好転につながる事例といえるでしょう。
出典
任天堂株式会社 ゲーム専用機販売実績
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
