10年で“貯蓄500万円”の目標を達成した40歳独身です。これから10年間500万円を「NISA」で運用したら、50歳でいくらになっていますか?

配信日: 2025.12.03
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10年で“貯蓄500万円”の目標を達成した40歳独身です。これから10年間500万円を「NISA」で運用したら、50歳でいくらになっていますか?
老後の生活資金に備えて、早い段階から貯蓄を始めている方も多いでしょう。その貯蓄を、NISA や iDeCo といった制度を活用して投資に回すことで、効率的に老後資金を増やせる可能性があります。本記事では、40代の平均的な貯蓄額や、500万円をNISAに10年間積み立てた場合にどれくらい資産が増えるのかをシミュレーションを交えて解説します。
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40代の平均貯蓄額は「500万円以上」?

金融経済教育推進機構(J-FLEC)が実施した調査によると、金融資産保有世帯における40代の平均貯蓄額は1293万円ですが、中央値は520万円となっています。この結果だけを見ると、掲題にある方の貯蓄500万円はおおむね平均的か、やや低い金額といえそうです。
 
一方、金融資産を保有していない世帯を含む場合、40代で金融資産非保有の世帯が25.7パーセントで、中央値は250万円となっています。以上から、40代で貯蓄500万円の方は、全体で見ると貯蓄できているほうといえるでしょう。
 

「月4万2000円」をNISAに回すと10年で「約600万円」資産形成できる可能性

NISAとは、株式や投資信託などの金融商品から得られた利益にかかる税金が非課税になる制度です。つみたて投資枠と成長投資枠の2枠があり、つみたて投資枠では、年間120万円まで、一生涯で最大1800万円まで非課税で投資可能です。
 
投資対象は、金融庁が定めた基準を満たした投資信託・ETFに限定されます。成長投資枠では、年間最大240万円まで非課税で投資可能です。株式、投資信託、ETF、J-REITなどより幅広い金融商品が対象となります。
 
500万円を10年(120ヶ月)でほぼ均等に投資すると仮定した場合、毎月の積立額は約4万2000円になります。金融庁が公開しているつみたてシミュレーターによると、月4万2000円を年利3パーセントで10年間積み立てた場合、将来の運用資産額の試算結果は586万円です。
 
NISA単体ではそこまで高い効果は見込めないものの、貯蓄した原資を急激に取り崩さずに済むため、他の資産形成手段との併用を検討するのもよいでしょう。
 

「NISA」と併用できる資産形成の方法とは?

資産形成では、貯蓄と投資のバランスが重要です。生活費や緊急時の資金など必要なお金を貯蓄して残しておき、余剰資金をNISAなどの投資に回すことで、老後の資金を貯めやすくなります。ここからは、NISAと併用可能な投資の方法を2つ紹介します。
 
方法1:iDeCoや企業型DCなどの「確定拠出型年金」
確定拠出型年金とは、拠出された掛金とその運用益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度です。
 
掛金拠出時や運用時、給付時において税制優遇を受けられます。原則60歳まで資産を引き出せない点や運用次第で将来の受給額が変動する点に注意です。なお、iDeCoは個人で掛金を拠出するタイプ、企業型DCは企業が掛金を拠出するタイプを指します。
 
方法2:株式投資
株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、企業へ直接投資することで見返りとして利益の一部を得る仕組みです。主なメリットとして、高い収益が期待できる点や配当・株主優待を受け取れる点が挙げられます。ただし、値下がりする場合もあるため、大きな損失が生じるおそれや、元本割れのリスクがあります。
 

まとめ

10年間で500万円をNISAに積み立てた場合、年利3%で約600万円の資産を形成できる可能性があります。しかし、老後2000万円問題が注目されている現代において600万円の資産では心もとないかもしれません。
 
NISAを活用すれば、貯蓄のすべてを一度に使う必要がなく、毎月少しずつ投資に回しながら将来の資金を準備できるというメリットがあります。確定拠出型年金や株式投資などを組み合わせてより多くの資産を形成するのも有効です。
 

出典

金融庁 NISAを知る
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査~2024年~各種分類別データ(令和6年) シート3「金融資産保有額(金融資産保有世帯)」、シート4「金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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