40歳で始めた「NISA」、10年経ってもまだ“400万円ちょっと”…。50歳から拠出金を「3万円→5万円」まで増やせば60歳までに“1000万円”になりますか?
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目次
NISAで「月3万円・10年」積み立てると「400万円」程度になる可能性
金融庁が運営する「つみたてシミュレーター」を用いて、NISAで「毎月3万円・年利3パーセント・10年間」の積み立て投資を行った場合を試算してみましょう。
上記の条件を「つみたてシミュレーター」に入力すると、10年後の運用資産額は418万円となるようです。
掲題にある「10年で400万円程度」という結果は、資産運用のシミュレーションにおいて決して珍しいものではなく、一般的な利回りを想定した場合には、起こり得る水準といえるでしょう。
60歳代の金融資産保有額は平均「2581万円」ながら中央値は「1140万円」
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、何らかの金融資産を保有している60歳代の世帯では、保有額の平均値が2581万円、中央値が1140万円となっています。
平均値だけを見ると高額に感じられるかもしれませんが、金融資産を多額に保有する一部の世帯が押し上げている可能性もあります。掲題の方が目標としている「60歳で1000万円」は、平均値基準では半分以下に見えるものの、中央値を基準にすると、比較的一般的な水準と考えられます。
月5万円なら「利回り0.5%」でも「1000万円」には届く可能性
参考として、執筆時点(2025年12月)におけるメガバンク3行の定期預金金利を見ると、株式会社三菱UFJ銀行・株式会社三井住友銀行・株式会社みずほ銀行のスーパー定期(10年)はいずれも年0.5パーセントとなっています。
この水準をもとに「つみたてシミュレーター」で月5万円を10年間積み立てると、年利0.5パーセントでも約615万円となり、前半10年間で積み上げた418万円と合わせて、40歳からの20年間通算では1033万円に達する計算です。
仮に年5パーセントで運用できた場合には10年間で772万円となり、先ほどの中央値1140万円に近づく可能性もあるでしょう。
ただし、総務省統計局が発表した「家計調査報告」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、消費支出と非消費支出の合計28万6877円の支出が生じています。
一方、平均の実収入は25万2818円とあるため、毎月約3万4000円の赤字になる見込みです。この水準が続くと、老後20年で約817万円、30年で約1226万円の取り崩しが必要になる可能性があり、老後の生活費に余裕を見込むのであれば、投資額を増やす選択肢も考えられるかもしれません。
まとめ
老後の資金づくりは、決して「早く始めた人だけが成功するもの」ではありません。40代からの10年間で積み上げた資産が思うような金額ではなかったとしても、50代からの選択次第で将来の安心感が変わる可能性はあります。
老後の生活費には、毎月約3万4000円の不足が生じるとの試算もあり、30年間の老後を見据えると1200万円以上の備えが必要になるかもしれません。「拠出額を増やす」「現実的な利回りで再設定する」など、現在の立ち位置から冷静にシミュレーションを行い、無理のない形でこれからの10年を設計してみてはいかがでしょうか。
出典
金融庁 つみたてシミュレーター
金融経済教育推進機構 J-FLEC 家計の金融行動に関する世論調査 2024年
株式会社三菱UFJ銀行 円預金金利
株式会社三井住友銀行 円預金金利
株式会社みずほ銀行 預金金利・利率
家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
