同僚に「NISAやってないの?」と言われて焦り…。45歳・貯金800万円、老後資金はもう手遅れでしょうか?
本記事では、NISAの基本的な仕組みを整理したうえで、45歳で貯金800万円のケースを例に、今からNISAを始めることは遅いのか、老後資金をどう考えるべきかを解説します。
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NISAの仕組みをあらためて整理する
NISAは、金融庁が所管する少額投資非課税制度で、一定の条件のもと、投資によって得られた利益に対して税金がかからない点が特徴です。通常、株式や投資信託の売却益や分配金には約20%の税金が課されますが、NISA口座を利用することで、一定の範囲内で非課税となります。
NISA制度は、長期的な資産形成を目的とした制度設計となっており、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を組み合わせて利用できる仕組みです。年間の非課税投資枠や、生涯にわたる非課税保有限度額が定められており、計画的な活用が前提となります。
もっとも、NISAは投資制度である以上、元本が保証されているわけではありません。価格変動リスクがある点は、制度のメリットとあわせて理解しておく必要があります。
45歳・貯金800万円は「手遅れ」といえるのか
45歳で貯金800万円という状況を見て、「老後資金として足りないのでは」と感じる人もいるかもしれません。ただし、この数字だけをもって「手遅れ」と判断するのは適切とはいえません。老後資金の必要額は、今後の生活費の水準や公的年金の受給額、退職までの期間などによって大きく変わるためです。
そのため、老後資金を考える際には、「現時点の貯金額」だけで結論を出すのではなく、今後どの程度の期間、どのような方法で資産形成を続けられるかをあわせて確認することが重要になります。
NISAは、長期・積立・分散投資を後押しすることで、こうした長期的な資産形成を支援する制度のひとつと位置づけられています。
例えば、45歳から65歳までの20年間、NISAを活用して毎月3万円ずつ積み立て、想定利回りを年3%とした場合を考えてみます。金融庁のつみたてシミュレーターによれば、積立元本は720万円、運用収益は261万円となり、運用資産額は合計981万円程度になると試算されます。
これはあくまで一定の想定利回りに基づくシミュレーションであり、実際の運用成果は市場環境によって上下する点には注意が必要です。
一方で、すでに保有している貯金800万円は、生活防衛資金として重要な役割を果たします。病気や収入減少といった不測の事態に備える資金を確保したうえで、その一部を長期的な資産形成に回すかどうかを検討することが、現実的な判断といえるでしょう。
NISAは老後資金づくりの「唯一の正解」ではない
NISAは税制上のメリットがある制度ですが、老後資金づくりの「唯一の正解」ではありません。投資に対する考え方やリスク許容度は人それぞれであり、全員が同じ方法をとる必要はありません。
例えば、NISAを活用して少額から積立投資を行いつつ、家計の見直しによって貯蓄ペースを高める、退職金や企業年金の見込み額を確認するなど、複数の手段を組み合わせることも考えられます。また、投資経験が少ない場合は、無理に投資額を増やさず、制度理解を深めながら段階的に利用するという選択肢もあります。
重要なのは、「周囲がやっているから」という理由だけで焦って判断しないことです。自身の収入や支出、ライフプランを踏まえたうえで、制度をどう使うかを考える姿勢が求められます。
まとめ
45歳で貯金800万円がある状況は、老後資金の準備が「もう手遅れ」と断じられるものではありません。NISAを活用し、毎月3万円を20年間積み立てた場合でも、想定利回り次第では一定の資産形成が見込まれる可能性があります。ただし、これはあくまで試算であり、運用成果が保証されるものではありません。
老後資金づくりで大切なのは、NISAを使うかどうかではなく、制度を正しく理解し、自身の家計状況やリスク許容度に合った方法を選ぶことです。不安がある場合は、金融機関や専門家に相談しながら、無理のない形で資産形成を進めていくことが重要といえるでしょう。
出典
金融庁 つみたてシミュレーター
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
