60代で「NISA未経験」のまま定年を迎えました。知人に勧められましたが、「200万円・年率3%」を10年運用するといくらになりますか?
NISAは、投資によって得られた運用益が一定の条件のもと非課税となる制度で、2024年からは制度が恒久化され、利用しやすさが高まりました。一方で、60代で投資経験がない場合、「実際にどの程度増えるのか」「リスクはどの程度なのか」といった点が気になるところでしょう。
本記事では、NISA制度の概要を整理したうえで、「200万円を年率3%で10年間運用した場合、資産がどの程度になるのか」について解説します。
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NISA制度の基本――非課税の仕組みと特徴
NISA(少額投資非課税制度)は、株式や投資信託などへの投資で得た運用益(売却益や配当金など)が、一定の条件のもとで非課税になる制度です。通常、株式や投資信託の売却益にはおよそ20%の税金がかかりますが、NISA口座で保有している間はこの税金が免除されます。
2024年1月から始まった新しい制度では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設けられ、これらを併用できることや、非課税保有期間が無期限になるなど、長期投資に適した制度拡充が行われています。非課税保有限度額は、両枠を合わせて最大1800万円(うち成長投資枠の上限は1200万円)まで利用可能です。
この制度は、初めて投資を始める人にも使いやすいように設計されており、運用で得た利益に税金がかからないため、効率的に資産形成が進められます。
200万円を年率3%で10年運用した場合のシミュレーション
ここでは、一括で200万円を投資し、年率3%(複利)で10年間運用した場合をシミュレーションしてみます。200万円を年率3%で運用した場合、10年後の推定資産額はおよそ268万7800円程度となる結果です。
運用益部分は約68万7800円(=268万7800円-投資元本200万円)となり、NISA口座で運用した場合、この運用益に税金はかかりません。
なお、上記の結果はあくまでモデルケースであり、将来の結果を保証するものではありません。
複利効果とは何か
複利とは、元本だけでなく、運用期間中に得た利益にも利回りがかかる仕組みです。単純な元本×利率の計算と比較すると、運用期間が長くなるほど効果が大きくなります。仮に年率3%で10年間運用した場合、利益が雪だるま式に増え、単純な利息計算より大きな額になる傾向があります。
ただし、実際の市場では利回りは一定ではなく、元本割れのリスクもあります。そのため、想定利回りはあくまで「モデルケースの指標」として捉えることが重要です。
一括投資と積立投資の違い
今回は「一括投資200万円」を前提としましたが、投資方法としては積立投資もあります。積立投資は、資金を分散して定期的に投資することで、購入タイミングのリスクを分散する効果が期待できます。
ただし、積立投資は一括投資に比べて運用資金の投入完了が遅れる分、得られる利益が異なる点に留意が必要です。どちらの方法にもメリット・デメリットがあり、投資方針やリスク許容度に応じて選択することが求められます。
NISAで運用する際の留意点
NISAは非課税のメリットが大きい一方で、次のような点にも注意が必要です。
1.元本保証はない
株式や投資信託は元本保証の金融商品ではありません。価格変動による元本割れリスクがあります。
2.利回りは将来確定ではない
今回の事例の「年率3%」は仮の想定利回りであり、実際の利回りは投資する商品や市場環境によって変動します。
3.運用期間と目的を考える
定年後の運用では、生活費や資金ニーズを踏まえた計画が重要です。10年間という期間が適切かどうかは、年齢やライフプランによって異なる場合があります。
まとめ
NISAは、株式や投資信託の売却益・配当金などが一定の条件のもと非課税になる少額投資非課税制度で、2024年以降は制度が恒久化し、より柔軟に活用できるようになっています。
「200万円を年率3%で10年運用」すると、複利効果により268万7800円程度に増える試算となります。ただし、これは想定利回りに基づくモデルケースであり、実際の運用成果は商品や市場環境によって変動します。
NISAの使い方や運用方針を検討する際は、制度の非課税メリットとリスクの両方を理解し、自分の資金計画に合わせて判断することが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
