10年前「金価格4800円」の頃に“100グラム48万円”で買って放置していたら…今ごろ「270万円」になっていた!? 今後も上がり続けるなら安心でしょうか? 3月急落の注意点も確認
一方、10年前の2016年は、今よりも手ごろな水準で金を買えた時期でした。本記事では田中貴金属工業の公表価格をもとに、2016年に100グラムを購入して放置していた場合、現在の評価額がいくらになっているのかを解説します。
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目次
2016年4月の金価格は1グラム4800円台 100グラム購入で約48万円
田中貴金属工業が公表する過去の店頭小売価格(税込)によると、2016年4月の金価格は1グラムあたり4696円から4861円の範囲で推移していました。月の最安値は4月18日の4696円、最高値は4月28日の4861円です。
仮に、2016年4月1日に100グラムを購入した場合を考えてみましょう。当日の店頭小売価格は1グラム4849円だったため、購入金額は48万4900円(4849円×100グラム)となります。
決して少額ではないものの、現在の水準と比べれば手が届きやすい金額だったといえるでしょう。
2026年4月の金価格は1グラム2万6000円台 10年で5倍超に上昇
田中貴金属工業の公表価格によると、2026年4月24日時点の店頭小売価格(税込)は1グラム2万6587円となり、2016年4月1日の4849円から約5.5倍に上昇しています。100グラム換算の金額は図表1のとおりです。同じ100グラムでも、当時と今では資産価値に約220万円もの開きが生じていることが分かります。
ただし、上記は店頭小売価格をもとにした評価額の話で、実際に売却する場合は買取価格が適用されます。
図表1
| 時点 | 店頭小売価格(1グラム・税込) | 100グラム換算 |
|---|---|---|
| 2016年4月1日 | 4849円 | 48万4900円 |
| 2026年4月27日 | 2万6587円 | 265万8700円 |
田中貴金属工業株式会社 日次金価格推移より筆者作成
4月27日の買取価格は1グラム2万6230円のため、売却金額は262万3000円となり、購入時との差額は213万8100円(筆者計算)です。10年間放置していただけで、200万円を超える含み益が生じた計算になります。
2026年に入ってからは急落の場面も 値動きに注意
長期では右肩上がりに見える金価格ですが、短期で値動きが荒くなる場面もあります。田中貴金属工業の公表価格によると、2026年は1月から3月上旬にかけて価格が上昇基調で推移し、3月3日に1グラム2万9969円の高値をつけました。
しかし、その後は急落へ転じ、3月24日の店頭小売価格は1グラム2万4777円です。約3週間で1グラムあたり5192円、率にして17.3%程度の下落となります。
金価格は、為替相場や世界情勢、各国の金融政策など、複数の要因を受けて変動する資産です。特に国内の金価格は、ドル建ての国際金価格と為替レートの両方を反映するため、円安局面では国際価格が横ばいでも国内価格は押し上げられる関係にあります。
逆に円高へ振れれば、国内価格は下押しされる構造です。過去の上昇トレンドが将来も続く保証はなく、高値圏で買い付けた直後に調整局面へ入れば、一時的に含み損を抱えるリスクもあります。
金を保有する際は、資産全体の一部として位置づけ、株式や債券などほかの資産と分散して保有することを心がけましょう。
まとめ
2016年と2026年の金価格には1グラムあたり2万円を超える開きがあり、10年間の放置でも資産価値が育っていた可能性は十分考えられます。
ただし、2026年3月のように短期間で価格が急落する局面もあるため、値動きには注意が必要です。金を保有するなら、長期視点と資産分散の考え方を持ち、最新の価格動向を一次情報で確認したうえで判断するスタンスを意識しましょう。
出典
田中貴金属工業株式会社 日次金価格推移
田中貴金属工業株式会社 過去の金価格(2016年)
田中貴金属工業株式会社 過去の金価格(2026年)
執筆者 : 金子賢司
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