更新日: 2020.06.27 その他資産運用
お金にはそれぞれ役割がある? 「資金の仕分け」でお金を上手に管理しよう
執筆者:仁木康尋(にき やすひろ)
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント
人事部門で給与・社会保険、採用、労務、制度設計を担当、現在は人材会社のコンサルトとして様々な方のキャリア支援を行う。キャリア構築とファイナンシャル・プランの関係性を大切にしている。
手持ち資金を4つに仕分けをする
資産運用をする場合に、最初の一歩として「手持ち資金の仕分け」をすることを推奨しています。手元のお金の使い道や使う時期など、目的と役割を確認する作業です。
目的や役割によって大まかに4つに分類します。それぞれを4種類のお財布に振り分けていくイメージです。
なぜこの作業を最初にやるのか? 資産運用をする過程では、金融商品によっては元本割れにより手元資金が減少してしまうことがあります。万が一そのような状況になったとしても、生活基盤に影響が及ぶことのないように行います。
つまり、運用してもいいお金と、そうでないお金を見える化し、資産運用できる限度額を見極めるためなのです。具体的な仕分け方をご紹介します。
【生活資金のお財布】
日常の生活に必要な生活費として使うお金がここに入ります。生活の基盤を支える重要なお金ですね。保険料や住宅ローン、車のローンなどもここに分類されます。ここのお金を無計画に使ってしまうと、家計は赤字スパイラルに陥ることになり、貯蓄を取り崩すことになりかねません。
【緊急資金のお財布】
このお財布は、不測の事態が発生した場合など、急な出費に備えるためのお金をストックしておくものです。一時的な出費以外でも病気やケガ、介護等で仕事ができなくなる場合、勤務先の倒産やリストラ等により、一定期間にわたり収入の減少や無給となる場合などが考えられます。
このような事態に備え、おおむね生活費の3ヶ月~1年分を用意しておくことを推奨しています。今回の新型コロナ禍で、このお財布に助けられた方もいらっしゃるのではと思います。
【使用予定資金のお財布】
例えばお子さまの教育資金、住宅購入資金、住宅の修繕のための資金、車の買い替え資金など、将来使う予定が決まっているお金がここに入ります。老後資金などについても、ここで管理するのが堅実です。
ここから生活費や娯楽費の支出をしてしまわないように、固い意志で守らなければいけないお財布です。
【余裕資金のお財布】
最後は、上記3つの分類に当てはまらないお金のお財布です。仮にこのお金がなくても、生活基盤が崩れる心配はありませんし、将来に予定している大きな支出にも影響を及ぼすことはないでしょう。
資産運用では、このお財布で運用するのが理想的です。「お金を増やすために使えるお金」「働いて稼いでもらうお金」として積極的に投資をすることも可能です。
【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資
【PR】J.P.Returns
おすすめポイント
・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる
それぞれのお財布の特徴を見極める
お金にはそれぞれの役割があることが分かりました。その役割に応じて手持ち資金の仕分けをしましたが、仕分けをしたお財布にはそれぞれの特徴があります。
【生活資金のお財布】
日常的に消費されていくので、機動的であることが必要です。現金、電子マネー、普通預金との相性が良いですね。
【緊急資金のお財布】
いざというとき、直ちに現金化され、手を差し伸べてくれる存在です。元本保証で流動性の高い金融商品との相性が良いですね。
【使用予定資金のお財布】
持久戦に強く、コツコツと取り組む努力家です。使う時期もそれぞれ決まっていて、長い期間をかけて育て行きます。使用する時期に満期を迎える、元本割れリスクの小さい金融商品との相性が良さそうです。
【余裕資金のお財布】
運用目的とリスク許容度によって、リスクの積極的に行動するタイプ、 堅実タイプ、両者をバランスよく兼ね備えたタイプなど特徴は変わってきます。
まとめ
「手持ち資金の仕分け」は資産運用の第一歩であると述べましたが、“お金の管理”の第一歩にもなります。資産運用に興味がない方でも、お金を管理する上で知っていて損はないと思いますので、以下の3ステップで上手に管理していきましょう。
ステップ1:お金を目的や役割ごとに4種類に仕分ける
ステップ2:役割ごとの特徴を見極める
ステップ3:それぞれに相性の良い金融商品で管理をする
最後に、新型コロナウイルスの感染拡大により、仕事はリモートワークへ、食事や休日の過ごしか方も変わりました。とにかく家で過ごす時間が増えました。
そのおかげで食費や水道光熱費の支出も増加し、家計までにも影響が及びました。もっと深刻なことは、経済活動の停滞による長期的な収入の減少や失業です。
今後、第2波や想像もつかない別の新たな事態が発生するかもしれません。この機会に【緊急資金のお財布】の備えについて考えるきっかけになれば幸いです。
執筆者:仁木康尋
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント