投資で確認しておきたい、年末年始のスケジュール
配信日: 2020.11.04
2020年のNISAの非課税枠を使い切るには、いつまでに買ったらいいの?12月決算の銘柄について株主優待を受けるためには、どうしたらいい?など、年末年始の投資に関するスケジュールについて、チェックしていきましょう。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
取引市場の休業日
まずは、日本の証券取引所の休場日を確認していきます。毎年、日本の取引所は12月31日から1月3日が休場となります。
また、1年の最後の取引日のことを「大納会」といい、2020年の場合は12月30日となります。一方、1年の最初の取引日のことを「大発会」といい、2021年の場合は1月4日となる予定です。
土日を含めて、年末年始に取引所が休場となる日をチェックしておきましょう。
<日本の証券取引所、年末年始のスケジュール>
2020年12月25日(金):通常どおり
2020年12月26日(土)、27日(日):休場
2020年12月28日(月)、29日(火):通常どおり
2020年12月30日(水):通常どおり(大納会)
2020年12月31日(木):休場
2021年1月1日(金)、2日(土)、3日(日):休場
2021年1月4日(月):通常どおり(大発会)
2021年1月5日(火):通常どおり
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NISAの非課税枠を使い切るには?
次に、投資で得た利益にかかる税金を非課税にできるNISA制度を利用している方がチェックしておきたい、年末年始のスケジュールを確認していきます。
NISA制度には、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAがあり、1年間で投資ができる金額の上限がそれぞれ決められています。一般NISAの場合は年間120万円まで、つみたてNISAは年間40万円まで、ジュニアNISAは年間80万円まで非課税枠がありますが、この非課税枠は来年に繰り越すことができません。
もし、非課税のメリットを最大限に活用したいと考えている場合、2020年の非課税枠は2020年のうちに使い切らなければならないのです。
2020年内の買い付けとするためには、2020年中に商品の受渡日を迎える必要があります。例えば、買付日から4営業日後が受渡日となっている投資信託の場合、2020年のNISAの非課税枠を利用するためには、以下のスケジュールで買い付けを行わなければなりません。
<2020年内の取引となるケース(4営業日後が受渡日となっている投資信託)>
2020年12月25日(金):買い付け
2020年12月30日(水):受渡日(大納会)
NISAの非課税枠が余っている方や、年末に取引を予定している方は、受渡日が2020年12月30日(水)までとなるように必ずスケジュールを確認しておきましょう。
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12月末決算、株主優待を受けるには?
2020年の12月末が決算の銘柄について株主優待を受けるためには、各企業が決めている「権利確定日」に、株主名簿に名前が記載されている必要があります。さらに、権利確定日に株主名簿に名前が記載されるためには、「権利付き最終日」までに株式を購入しておかなければなりません。
なお、権利付き最終日が過ぎれば、株式を売却しても株主優待を受けることができ、この株式を売却しても良い日付を「権利落ち日」といいます。2020年末の権利確定日、権利付き最終日、権利落ち日を確認しておきましょう。
<権利確定日、権利付き最終日、権利落ち日>
2020年12月28日(月):権利付き最終日
2020年12月29日(火):権利落ち日
2020年12月30日(水):権利確定日
いかがだったでしょうか。年末年始は、取引市場や証券会社のスケジュールが通常と異なるため、特に注意が必要です。年末に取引を行う場合は、今回ご紹介した内容を参考にしながら、事前にスケジュールをチェックしておくようにしましょう。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者