ビジネスパーソンのランチの危機?節約のためにランチを抜く人が増えている?

配信日: 2022.10.13 更新日: 2024.10.10

この記事は約 4 分で読めます。
ビジネスパーソンのランチの危機?節約のためにランチを抜く人が増えている?
原材料の高騰や急激な円安等により、物価上昇が止まりません。特に食品や光熱費など、生活に必須なものの値上げは私たちの生活に大きな影響を与えているのではないでしょうか。
 
帝国データバンクによれば、主要食料品メーカーで、8月末までに累計2万56品目の値上げがあったことがわかりました。このうち9月の値上げは2424品目となっており、さらに、10月には今年最多の6500品目の値上げが実施される見込みとなっています。
 
このような食品の価格上昇は、ビジネスパーソンのランチにも関わってくるのではないでしょうか。株式会社エデンレッドジャパンによる「ビジネスパーソンのランチ実態調査2022」の結果から、実態を見ていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

今年、物価上昇で家計が苦しいと感じている人は8割以上

今年以降、物価上昇により家計が苦しくなっていると感じるか尋ねたところ、「とても感じる」(36.2%)、「やや感じる」(48.0%)と回答。家計が苦しくなっていると感じているという回答は合わせて84.2%にのぼりました。
 
「食費」「光熱費」「ガソリン代」について、物価上昇や値上げで家計に悪影響を及ぼしているか聞きました。食費は「とても影響している」(52.2%)、「やや影響している」(39.2%)と、91.4%が「影響している」と回答。
 
また、「光熱費」は88.8%、「ガソリン代」は66.8%が「影響している」と回答しました。10月には6500品目もの値上げが予定されており、家計への負担がさらに大きくなると思われます。
 
物価上昇や値上げの影響で、現在節約をしているか聞いたところ、79.5%が節約していると回答しました。現在節約している人に、節約しているものを尋ねると、「食費」が79.2%とダントツでした。外食を控えたり、安価な食材で工夫して料理を作ったりしていることがうかがえます。
 
以下は「光熱費」(53.5%)、「交際費」(44.0%)、「レジャー費」(42.8%)が続きました。節電や節水の工夫をしたり、お金のかかる遊びを控えたりしていると思われます。
 

3人に1人はランチ代が減った。ランチ代はワンコインでお釣りがくる?

勤務日に使えるランチ代に変化はあったか聞いたところ、「減った」(13.7%)、「やや減った」(20.0%)と、合わせて33.7%が「減った」と回答しました。ここ最近のランチ代の平均は439円で、500円にも満たないことがわかりました。一般社員は419円、課長クラスが495円、部長クラスが564円、役員以上が636円となりました。役員以上でも、ランチ代は600円台であるようです。
 
勤務日のランチを選ぶ際、金額を理由に食べたい食事を我慢したことがあるか尋ねると、「よくある」(25.8%)、「たまにある」(41.5%)あわせて、67.3%の人が我慢したことがあると回答しました。2021年12月に調査した時より11%増加しており、お財布事情が厳しいことがうかがえます。
 
勤務日にランチを食べないことがある人は全体で23.7%でした。男性20代では36.0%、男性40代でも30.0%が「食べないことがある」と回答しています。女性では30代が「食べないことがある」人が25.3%で最も多くなっていますが、全体に男性より女性は勤務日にランチを抜く人が少ないことがわかりました。
 
ランチを食べないことがある人に、ランチを欠食する頻度を聞いたところ、「週に1回以下」が51.4%、「週に2~3回」が40.8%となりました。
 
勤務日にランチを食べない理由を聞いたところ、「食事代の節約のため」が63.4%となり、2021年12月調査時の33.9%から29.5ポイントも増加しました。一方、「食べる時間がないため」は前回調査では67.2%であったのが、今回51.4%となり、15.8ポイント減となりました。
 

勤務先に食事補助制度がある人は2割

勤務先に従業員のランチ代を補助する「食事補助制度」が導入されているという人は23.2%で、76.8%は導入されていないという結果に。
 
物価上昇が続く中、最も必要だと思う福利厚生を聞いたところ、全体では「住宅手当・家賃補助」が27.5%でトップとなっています。食事補助制度の導入者では、「食事補助制度」が38.1%でトップとなっており、制度を利用している人にとっては欠かせないものになっているようです。
 
ビジネスパーソンにとって、ランチは息抜きの場であり、同僚とコミュニケーションをとれる貴重な時間です。食事代の節約でランチを抜くのは、栄養面だけではなく精神面でもつらいので、この辺りで物価上昇が止まってもらいたいですね。
 

出典

帝国データバンク 「食品主要105社」価格改定動向調査(9月)

株式会社エデンレッドジャパン ビジネスパーソンのランチ実態調査2022
 
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集