更新日: 2024.10.10 働き方

今もっとも働きやすいのは「農業・林業・漁業」!? 若者の「農業離れ」はうそだった?

今もっとも働きやすいのは「農業・林業・漁業」!? 若者の「農業離れ」はうそだった?
働き方がますます多様化した近年、「働きやすい」と感じる方がもっとも多い業種はどこなのかと、ふと疑問を抱くこともあるのではないでしょうか。
 
とくにワークライフバランスを重視したい場合は、勤務がたいへんな職場や、働きにくい職場への就職・転職は避けたいと思われる方もいらっしゃるでしょう。
 
そこで今回は、アンケート調査によって分かった、働きやすい業種トップ5と、そう答えた方が多い背景について、ご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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働きやすさを感じている業界トップ5

2023年に「株式会社マイナビ」によって実施されたアンケート調査で、職場の働きやすさに関する回答が集計されました。
 
この調査によると、「働きやすい(23%)」「どちらかといえば働きやすい(53.8%)」を合計すると、7割以上の方が、働きやすいと実感していることが分かりました。「働きやすい」と回答した方の多い業界は、表1のとおりです。
 
表1

業種 「働きやすい」と答えた人の割合
1位 農業、林業、漁業 33.6%
2位 生活関連サービス業、娯楽業 30.3%
3位 学術研究、専門・技術サービス業 27.3%
4位 情報通信業 26.8%
5位 教育、学術支援業 26.1%

※株式会社マイナビ「マイナビ ライフキャリア実態調査2023年版(働き方・キャリア編)」を基に筆者作成
 
農業・林業・漁業については「肉体労働でたいへん」というイメージを持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
内閣府の実施した世論調査によって、87%もの人が、上記のような印象を抱いていることが明らかにされているものの、実際に働く方にとっては、必ずしもマイナス面の強い仕事とはいえないことが分かります。
 

「働きやすい」理由とは?

農業・林業・漁業に従事する方が「働きやすい」と感じるのには、働き方の改革が進んでいることが関係しています。
 
例えば、作業のデータ化・マニュアル化や、IoT(モノのインターネット)導入による業務効率化が、主な理由です。最新機器を導入して、業務を効率化することで、従業員の負担を改善できるとともに、情報共有もしやすくなり、働きやすさの実感に影響していると考えられます。
 
また、上記の取り組みをした結果、休日が取りやすくなっていることも関係しているでしょう。例えば、年間休日が87日しかなかったところを、105日まで増やした企業もあります。現在では、農業・林業・漁業に従事する企業でも、年間休日が100日を超えるケースは少なくありません。
 
くわえて、季節や担当作業ごとに異なる出退勤ができる、フレックスタイム制度を導入した企業もあります。従業員間におけるコミュニケーションや、連携体制をどう維持するかという点に課題があるものの、交流する時間を毎日設けることで、解決した事例が確認されています。
 
このように「たいへん」「肉体労働かつ長時間労働」「休日が少なすぎる」などのイメージがあった農業・林業・漁業も、ツールの活用や勤務体制の見直しによって、変化しているといえるでしょう。
 

働きやすい職場の鍵は「効率化」

2023年に「働きやすい」と感じる従業員の割合がもっとも多い業種は「農業・林業・漁業」でした。
 
優良事例では、業務の効率化が進められており、その結果、年間休日の増加や、フレックスタイム制の導入などが実現しています。「業務を効率化して、いかに従業員の負担を減らせるか」が、重要なポイントといえるでしょう。
 

出典

株式会社マイナビ 「マイナビ ライフキャリア実態調査2023年版(働き方・キャリア編)」
農林水産省 農業の「働き方改革」優良事例集(32ページ)
内閣府 平成30年度「食と農林漁業に関する世論調査」 2 調査結果の概要 4.農林漁業に関する意識
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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