更新日: 2024.10.10 貯金

50歳で貯金は「400万円」です。老後資金を確実に貯めるにはどうすれば良いでしょうか?

50歳で貯金は「400万円」です。老後資金を確実に貯めるにはどうすれば良いでしょうか?
「50歳会社員。貯金は400万円。このままの貯金額で老後を迎えると、経済的に厳しくなることは想像がつくけれど、なかなか貯金できない」。貯金ができない理由は人それぞれですが、そこにはどんな傾向があるのでしょうか。本記事では、貯金ができない人の特徴と、簡単・着実に貯金ができる方法を紹介します。
石井麻理子

執筆者:石井麻理子(いしい まりこ)

FP2級・AFP

貯金ができない人とはどんなタイプ?

子どもの教育資金、住宅ローン、親の介護費用、そもそも生活するのが精いっぱい。このように貯金ができない理由は人それぞれです。しかし、客観的にお金の使い方や考え方を見直してみると、貯金する余裕が出てくるかもしれません。貯金ができない人にはどのような特徴があるのか見ていきます。
 

収入より支出のほうが多い

お金を貯めるには「収入>支出」が鉄則です。このバランスが崩れている場合は、収入と支出を把握できていないことが考えられます。収支を把握できていないと、貯金に回せる額も予測できません。
 

貯金するのはお金が余ったときだけ

人間は、手元にあるお金を使ってしまいます。「余ったら貯めよう」と考えると、貯金に回すお金は後回しになりがちです。
 

貯金する目的・目標がない

貯金する必要があるのは分かっていても、「いつ・何のために・○○円必要だから・毎月○○円貯める」といった、目的と目標が定まらないと、貯金を始めても継続しにくくなります。
 

必要な物と欲しい物を一緒にしてしまう

「お買い得」「セール」などの言葉に流されて、必要ない物まで買ってしまう、とにかく欲しいから買うなど、必要な物と欲しい物の区別を付けることが難しい人は衝動買いをする傾向があり、貯金をするのが難しくなります。
 

家の中が物であふれている

家の中が物であふれているということは、自分が何を所有しているか把握できていない状況です。その結果、十分あるのにストック品を買い足す、すでに持っているのに同じような服やカバンを購入する、物が多く収納しきれなくなり毎月お金を払ってトランクルームを借り、使わない物をしまい込む、しまい込むことでさらに把握できない、という悪循環になります。
 

簡単・確実に貯金ができる方法とは

明確な貯金目的と目標金額を決める

目的もなく貯金するのではなく、前述したとおり「いつ・何のために・○○円必要だから・毎月○○円貯める」といった、具体的な貯金目的と目標金額を定めて貯金をするとよいでしょう。
 
例えば、「緊急予備資金のために3年で300万円貯める」「65歳で退職後、趣味を楽しむために500万円貯める」「5年後に車を買い換えたいから頭金として100万円貯める」など設定できれば、貯金を継続するモチベーションにつながります。
 

先取り貯金をする

給料を受け取ったらすぐに、毎月決まった金額を貯金しましょう。貯金した分は、初めからないものとして生活します。そうすることで確実に貯金額が増えていきます。1ヶ月2万円貯金すると、1年で24万円、15年で360万円です。コツコツ先取り貯金は確実に貯金額を増やします。
 

確定拠出年金を始める

勤務先で、自分が掛け金を拠出できる確定拠出年金制度があれば利用しましょう。勤務先で制度が利用できない場合は、個人型確定拠出年金制度(iDeCo)を利用できます。確定拠出年金は貯金ではありませんが、一定の条件に当てはまらないと60歳までは現金化できないので、強制的に老後資金の準備をするのに適しています。
 
毎月の拠出額は変更可能で、拠出した金額の全額が所得控除となり節税にもなります。注意点として、確定拠出年金は貯金ではなく運用になります。貯金は貯めた分だけ増えますが、運用は投資した金額の元本保証がないなどのリスクもあり、基礎的な運用の知識を必要とします。
 

「欲しい物」と「必要な物」を見分ける

欲しい物と必要な物を判別するために、何かを買うときに自分に問いかけてみましょう。「これは生きていくうえで、なくては困るものなのか?」と。あまりストイックになる必要はありませんが、基本的に「欲しい物ではなく必要な物を買う」という習慣がつくと、無駄遣いが減ります。
 

固定費を見直す

家賃や住宅ローンなどの住まいに関わる費用、所有している車の税金や保険料、動画視聴やマンガ読み放題、音楽聞き放題などのサブスク、光熱費の基本料金、スマホのオプション契約など、何もしなくても毎月必ず支払うものが固定費です。
 
固定費の見直しは解約手続きなどの手間がかかりますが、不要な固定費を削ることで毎月確実にお金が浮きます。ただし、その浮いた金額を貯金に回すことを忘れずに。
 

まとめ

必要な貯蓄額は生活スタイルや手持ちの貯金以外の資産などによるので人それぞれですが、老後は貯金も仕事もない状態になると生活が苦しくなります。自分が気付いていないお金の使い癖を見直し、自分に合った貯金方法でコツコツと貯金を継続していくのがよいでしょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和4年調査結果

 
執筆者:石井麻理子
FP2級・AFP

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