更新日: 2024.10.10 働き方
近所で「内職募集」の看板を見かけました。あまり稼げないと聞いたのですが、実際どうなのでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも「内職」とは? どんな人が働いているのか?
内職は、委託者から資材の提供を受けて、自宅などで製造や加工を行ってから、納品する仕事です。内職従事者は、企業に雇用されて作業をする労働者であり、家内労働法の適用となります。
厚生労働省が公表している「令和2年度家内労働等実態調査の概況」によると、家内労働者全体の平均年齢は58.9歳でした。性別ごとの割合では、男性が10.5%、女性は89.5%でした。この調査からは、家内労働従事者は、比較的年齢の高い女性が多いことが分かります。
内職の仕事内容や報酬の相場
内職の仕事は単純作業が多く、報酬は出来高制での支払いとなるケースがほとんどです。内職でよくある仕事内容、報酬の相場は、以下の通りです。
・内職の仕事内容
内職の仕事は、シール貼り、宛名書き、商品の袋詰め、バリ取り、ダイレクトメール封入などといったように、比較的簡単な作業が多い傾向です。アクセサリー制作、部品の組み立て、コサージュ制作、サンプル作りなどといったように、手先の器用さが求められる仕事も少なくありません。
なかには、衣類品の縫製、サイズ調整、裁断などといった仕事もありますので、裁縫が得意な人は自分の技術を活かして働けることでしょう。そのほかにも、アイロン掛け、梱包(こんぽう)、検品、製品の仕上げなど、さまざまな仕事があります。
・内職の報酬の相場
内職の報酬は、1個あたり○○円といったように出来高制で支払われるケースがほとんどです。納品量が多ければ、その分だけ受け取れる報酬も多くなります。ただし、内職は、単価が低い傾向です。
シール貼りの単価は0.1~2円ほど、ダイレクトメール封入の単価は1円、袋詰めの単価は1.5円ほどが相場となっています。厚生労働省が公表している「令和2年度家内労働等実態調査の概況」によると、令和2年9月分の家内労働者1人当たりの平均工賃月収額は、3万7320円でした。内職の仕事だけで高収入を稼ぐのは難しいでしょう。
内職のメリット・デメリット・注意点
最後に、内職のメリット、デメリット、注意点などを簡単に紹介します。
・内職のメリット
空いた時間で仕事ができるのが内職のメリットです。基本的に自宅内で1人で作業するため、わずらわしい人間関係で悩むこともありません。単純作業が多いので、飽きずにコツコツと続けられる人に向いている働き方といえます。
・内職のデメリット
作業場の確保が必要になるのが、内職のデメリットです。自宅が狭い場合には、仕事を請け負うのが難しくなってしまうでしょう。仕事量の変動がある、同じ仕事がずっと続くとは限らないといったデメリットもあります。
・内職の注意点
内職を始める際には、いわゆる「インチキ内職」にだまされないように気をつけてください。高額な報酬で労働者を募集して、多額の受講料や機械代などを請求する悪徳業者が存在しており、国も注意喚起しています。「誰でもできる仕事ですぐに高収入」といったうまい話には、十分に警戒した方がよいでしょう。
内職の報酬額は低めだが自宅で仕事ができるのがメリット!
内職の仕事は、出来高制となっており、単価が低い傾向です。シール貼りの単価は、0.1~2円が相場です。内職で稼ぐためには、たくさんの作業をこなさなくてはなりません。
また、労働時間とお金を無駄にしないためにも、「インチキ内職」には注意が必要です。内職は自宅に居ながら、マイペースで仕事ができるのがメリットです。外出せずに収入を得たいと思っている人は、自分にできそうな内職を探してみるのもよいでしょう。
出典
厚生労働省 令和2年度家内労働等実態調査の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー