更新日: 2023.10.27 働き方

会社員が安易に「ネオニート」に転向するのは危険!? 入念な準備がなければ破滅する理由

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

会社員が安易に「ネオニート」に転向するのは危険!? 入念な準備がなければ破滅する理由
働き方の多様化が少しずつ認知されつつある昨今、自由な働き方や生き方に憧れを持つ人もいるのではないでしょうか。そこで最近よく耳にする「ネオニート」について、本記事でまとめてみます。ネオニートとはどのような状態を指すのかについてや、会社員からネオニートに転向することで考えられるリスクなどについても紹介していきます。
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ネオニートとは?どうやって生活しているの?

ネオニートとは、就職せずに収入を得て、暮らしている人を指すことが多いようです。ネオニート自体が近年発生した用語であり、はっきりした定義は不明瞭です。
 
広義の意味でネオニートとは、一般的なニート(働いておらず収入を得ていない)と類似しているものの、なんらかの方法で収入を得ていることから「ネオニート」と区分している印象です。一見するとニートのようにも見えますが、収入を得ているかどうかという点は、ニートとネオニートの大きな違いです。
 

ネオニートの収入源は不労所得が多い

ネオニートは、一般的な会社員とは違い給与収入がないのが特長です。ネオニートとは、イメージでいうとフリーランスに近いような自由な働き方ですが、自分で労働をして収入を得るのではなく不労所得が主な収入です。不労所得とは、広告収入やFX、株など、初期投資だけすれば継続的かつ自動的に報酬を得ることができることです。
 
ネオニートが注目される理由は、この不労所得が大きなポイントのようです。ネオニートは、人と会うことはほとんどないため人間関係で悩むことはありません。決まった時間に起床し、通勤することもありません。自宅など好きな場所で活動できることも、ネオニートが注目されている理由のひとつです。
 

ネオニートのデメリットやリスクとは

ネオニートは不労所得が主な収入源ですが、株やFXで多額の損失が生じる可能性もあります。大きなリターン(利益)を期待することは、同時に大きなリスクを含んでいるということも把握しておく必要があります。ネオニートの場合は、安定して継続した収入がありません。一度で大きなお金を得ることもあれば、一度に失うこともあります。
 
また、ネオニートとして代表されやすいユーチューバーですが、ファストマーケティング株式会社(東京都板橋区)が2022年2月に「YouTubeパートナー認定プログラム」の認定を受けている288名を対象とした「YouTuberに関する実態調査」によると、平均月収は5000~1万円と決して多くありません。
 

ネオニートは仕事の自由さは手に入るが日常生活に影響がでるデメリットも

会社員からネオニートへの転向を考えるなら、事前の資金計画や長期的なビジョンは必要不可欠だと考えられます。投資や動画配信による不労所得は、何の保証もないため最悪の場合は資金がゼロになることも考えられます。
 
また、ネオニートの収入は継続的かつ安定した収入とはみなされないのが一般的であるため、住宅ローンや車のローンに通りにくいリスクもあります。
 
もっと現実的にいうと、住まいが賃貸である場合の入居審査も最近は保証会社による審査がほとんどであり、場合によっては否決されるかもしれません。これらのことから、会社員からネオニートへの転向は、仕事における制限がないという意味では魅力的ですが、普段の生活を送るうえで困る場面も多くあると考えられます。
 

まとめ

会社員とネオニートは、働き方の面で大きく違いがあります。ネオニートは仕事に対して時間的な制限がなくなり、好きなときに活動できるのは魅力的です。さらに、毎日通勤せずとも投資や動画配信などで、一度に大きな収入を得ることもできます。
 
しかし、継続的で安定した収入ではないため、賃貸における入居審査に通りにくいなど、住宅ローンなどローン商品の契約には大きなハードルがあります。ローンを利用しなくてもよいくらい資金があれば問題ありませんが、入念な準備や資金計画がなくネオニートに転向してしまうと破綻のリスクは限りなく高まるでしょう。
 
ネオニートへの転向を考えるなら、まずは自身の資金について洗い出し、万が一のリスクも想定しながら長期的なビジョンで計画を立てることから始めましょう。
 

出典

ファストマーケティング株式会社 YouTuberに関する実態調査

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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