更新日: 2024.10.10 その他家計
「夏」より「冬」のほうが電気代は高い?コスパのよい暖房器具とは?
そこで今回は、電気をエネルギーとする暖房器具に絞って、暖房方式別の特徴や、かかる電気代を解説します。コスパのよい暖房器具はどれなのか、チェックしてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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暖房器具には2種類の暖房方式がある
暖房器具には大きく分けて、「対流式暖房」と「輻射式暖房」の2種類があります。
対流式暖房は、暖房器具から暖かい風が出ることで、空気を循環させて部屋を暖める方法です。「エアコン」や「電気ファンヒーター」などがあり、部屋全体(空気)を暖める効果が期待できます。
対して輻射式暖房は、赤外線や温水から得られる輻射熱を利用した暖房です。「オイルヒーター」や「こたつ」などがあり、部分的に暖めることを得意としています。輻射熱を利用していることから、壁や床自体を温められるため、体感温度を比較的高く感じやすく、じんわりと温まるのが特徴です。
ただし製品によっては、輻射式暖房でも、部屋全体を暖められるものもあります。
暖房方式別におけるコストの特徴
「対流式暖房」と「輻射式暖房」は、暖め方に違いが見られることから、コスト面でも特徴が異なります。
対流式暖房は空気を暖めて循環させられるため、部屋全体を暖かくできます。暖房器具1台で部屋全体が暖まりますので、経済的といえるでしょう。
しかし、室温に対して体感的には低く感じることが多く、窓際や暖房器具から離れた場所などでは暖かさにムラが出てしまうことも。設定温度を高くすることで、その分消費電力が上がり、電気代が高くなる原因となってしまいます。
対流式暖房である「エアコン(690ワット)」を一日8時間使用すると、かかる電気代は、一日当たり約166円です(電気代単価30円/キロワットアワーで計算)。
対して輻射式暖房は、輻射熱によって壁や床が温められるため、じんわりと身体を温めてくれます。暖房器具の近くにいれば、体感温度は高く感じやすいでしょう。
しかし、立ち上がりに時間がかかったり、部屋全体を暖めることが苦手だったりする製品も多いようです。さらに消費電力が高い傾向にあるため、長時間使用することで、電気代が高額になるおそれがあります。
輻射式暖房である「オイルヒーター(1500ワット)」を一日8時間使用すると、かかる電気代は、一日当たり約360円です。消費電力が高くなる分、同じ時間稼働すると、エアコンよりも電気代が高くなることが分かります。
しかし製品によっては、自動で運転モードを調整してくれるものもあり、電気代がおさえられるものもあります。
電気代をおさえるためのコツ
対流式暖房と輻射式暖房は、それぞれ特徴や電気代が異なります。使うシーンや環境によってうまく使い分けることで、無駄な電気代がかからずに済むでしょう。
例えば、リビングやダイニングなどの広い空間を暖めるのであれば、対流式暖房が適しています。
ただ、動いている分には問題ないかもしれませんが、座ってテレビを見たり、窓際で過ごしたりする際には寒く感じるおそれがあります。その場合には、こたつやオイルヒーターを一時的に使用するのがおすすめです。
ほかにも自分の部屋や寝室などの、リビングに比べて狭い空間で過ごす場合には、輻射式暖房でもよいでしょう。輻射熱で温められた壁や身体は、暖房器具の電源を切っても温かさが持続するとされています。
およそ30分は暖かい状態が続くとのデータもありますので、部屋が暖まったら早めに電源を切ることで、電気代を節約しつつ暖かさを維持できるでしょう。
暖房器具は使用環境によって使い分けることが節約するコツ
暖房器具によって、暖め方やかかる電気代などが異なります。一つの暖房器具だけを使うよりも、暖房方式の異なる製品を、シーンに合わせて使い分けることをおすすめします。
電気代を安くおさえたいのであれば、消費電力が低い製品を使うことは有効ですが、寒さを感じるようであれば、快適とはいえません。今回ご紹介したポイントを意識することで、電気代をおさえつつも、快適に過ごせるでしょう。
出典
東京電力エナジーパートナー株式会社 料金単価表‐電灯 従量電灯B
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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