更新日: 2024.10.10 働き方

定時後に「忘年会」があり、正直行きたくないです。自分以外は参加するようですが、ほぼ強制なら「残業扱い」にならないのでしょうか…?

定時後に「忘年会」があり、正直行きたくないです。自分以外は参加するようですが、ほぼ強制なら「残業扱い」にならないのでしょうか…?
年末年始の時期になると忘年会や新年会などが開催されることも増え、会社員の場合は懇親会や感謝祭などの名目で案内が来ることもあるかもしれません。場合によっては福利厚生によって無料もしくは少額の負担で参加できることがある一方で、本当は行きたくないと考えるケースも少なくないでしょう。
 
本記事では、18時終業後に20時までの約2時間忘年会をやると言われた場合、労働扱いにできるのか、そもそも就業時間外の会社のイベント参加は残業とならないのか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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忘年会は労働なのか?

忘年会や新年会など、飲食を伴うものに限らず会社や部署単位で開催されるイベントへの参加が業務、つまり労働にあたるのかについてはインターネットやSNSでも話題になることも少なくありません。
 
結論からいえば、労働にあたるのかは忘年会などの内容や参加の判断が事実上「使用者の指揮命令下に置かれているかどうか」によります。例えば、年間業績発表会などを含むイベントであり、従業員として参加が求められている場合は労働にあたります。一方で業務とは異なり社員間の懇親会の場であり自由参加の場合は労働とはみなされません。
 
2017年に厚生労働省が公表した「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」によると、労働時間には「使用者の指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態で待機等している時間」も含まれます。
 
はっきり明示されていなくても暗黙のルールや了解のもとで業務を行う場合も労働時間に当てはまる可能性があります。今回のように自分以外の全員が参加する場合は断りにくいこともあるかもしれません。
 
同じ部署の自分以外が参加する場合など、それぞれの意思で偶然そうなったのか、それとも本当は参加したくないけれども、事実上参加を強制されたのかによって対応が分かれます。前者の場合は特に問題ありませんが、後者の場合は事実上使用者の指揮命令下にあるといえる可能性があります。
 
あくまで使用者の指揮命令下にあるかどうかで判断されるため、会社の同僚と同じ空間にいるからといって直ちに業務とみなされるわけではない点に注意しましょう。
 

原則参加自由で労働にはあたらない

忘年会に限らず新年会や感謝祭、懇親会などと呼ばれる会社のイベントは原則実際に参加するかどうか判断するのは本人です。もちろん参加の有無で会社の業務や給与体系などに影響があってはいけないと考えられます。
 
ただし、なかには忘年会や新年会といわれていても事実上取引先との接待や異業種交流などの機会であるケースもあります。その場合は業務となり、就労時間外に開催される場合は一般的な残業代にあたる時間外手当が支給されます。
 
もし忘年会が事実上強制なのか気になる場合は上司や幹事などに確認、相談することをおすすめします。
 

まとめ

本記事では、忘年会や新年会、懇親会など会社のイベントに参加する場合に労働時間とみなされて残業扱いとなるのか解説しました。労働時間の定義がはっきり定められているわけではないため、忘年会や懇親会なども業務扱いとなるのか不安な場合は、上司や総務部門などの担当者に確認してみましょう。
 

出典

厚生労働省 労働時間の適正な把握 のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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