更新日: 2024.10.10 家計の見直し
家族4人のスマホ代を合計で年間「20万円」近くも節約できるって本当?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
スマホ代の平均はどれくらい?
総務省の「携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査(概要)」によれば、携帯電話の通信料金(音声通話料金、データ通信料金など)の平均月額は、2021年3月の調査時点で、約3297円となっています。
また、通信料金も含めた携帯電話会社に払う総額は、約5825円となっています。
この総額のボリュームゾーンは2001円から3000円であり、回答者全体の12.5%となっています。そして、全体のうち50%強が、支払総額を5000円以下に収めています。
そのため、毎月1人当たり6000円を超える金額をスマホ代として払っている場合は平均よりも高いといえ、家計を改善するためには、優先して見直すべきといっても差し支えないでしょう。
格安SIMにすることで安くできる
それでは、なぜ多くの方が、スマホ代を月5000円以下に収めることができているのでしょうか。「2000円以下」という回答も、ボリュームゾーンとしては3番目にあり、多くの方が疑問に思っているでしょう。
参考までに、NTTドコモの料金プラン「eximo」においては、通信量3GB以上の利用には、税込みで月額7315円かかります。1GBまでの基本料金でも、税込み4565円となります。ここだけを見ると、「料金プランの変更をすれば、簡単にスマホ代を節約できる」と思えるかもしれません。しかし、その場合、かなりの制約がかかることになります。
例えば、今まで自由に通信ができたものの、料金プランが変わると、使える通信量が20GBから1GBにまで下がって、自由に使えない場合があります。SNSで連絡を取り合ったり、スマホで決済したり、道を調べたりすることなどが当たり前になっている現代で、1ヶ月1GBまでの制限のかかった通信量などでは、不自由さを感じずに生活することは、そう簡単ではありません。
そこで検討したいのが、格安SIMの利用です。格安SIMとは、大手通信会社よりも安価で利用できる通信会社のSIMを指す言葉です。大手と同じようなプランでも、プランによっては、大手の半額程度の価格で利用できることもあります。
例えば、楽天モバイルであれば、3GBまでは税込み1078円、20GBまでならば税込み2178円というように、大手通信会社に比べて、大幅に低い額で利用することができます。
仮に一家4人の各人が毎月3~15GBほど消費し、月間通信料の額が合計で2万9260円である世帯において、世帯の全員が楽天モバイルに乗り換えて、1人当たり20GBまでで税込み2178円のプランを利用すれば、月々の差額は2万548円となります。年間では24万6576円を節約することが可能でしょう。
そこまでいかずとも、家族1人だけでも上述のプランに変更すれば、年間で6万1644円を節約することができます。
格安SIMにもリスクはある
通信料が安価な格安SIMですが、注意点もあります。それは、通信が不安定となる可能性がある点です。格安SIMは、大手通信会社から回線を借りて、サービスを提供しています。
そのため、地域によっては通信が不安定となることや、場合によっては全く電波が入らないこともあります。格安SIMを利用する際は、費用だけではなく、実際に不便なく利用できるかも確認するべきです。
また、近年では大手がサブブランドとして、格安SIMを提供していることもあるようです。そういった大手のサブブランドは、比較的回線が安定しているようです。そのため、いきなり格安SIMに切り替えることが不安であれば、まずは、大手のサブブランドを利用してみてもよいでしょう。
まとめ
家族のスマホ代が高いと悩んでいるようであれば、格安SIMを利用することで、無理なくスマホ代を節約することができます。4人家族の場合、全員が格安SIMを利用することで、年間20万円ほどのスマホ代を節約することも不可能ではないでしょう。
スマホ代に、例えば毎月6000円以上と、平均よりも高い額を払っているようであれば、一度格安SIMについて、検討をしてみてください。
出典
総務省 携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査(概要)令和3年5月31日 1毎月の支払額(総支払額、通信料金、端末代金)(1)(2ページ)
楽天モバイル株式会社 Rakuten最強プラン(料金プラン)
株式会社NTTドコモ eximo
執筆者:柘植輝
行政書士