更新日: 2024.10.10 働き方

健康のために自転車通勤に変えたら、もう「通勤手当」はもらえませんか?

健康のために自転車通勤に変えたら、もう「通勤手当」はもらえませんか?
自転車通勤に変えたらもう通勤手当はもらえないのでしょうか。以前と比べて健康志向の人も増えているので、健康のために自転車通勤する人も多くなり、こうした疑問を持つ人もいるでしょう。
 
本記事では通勤手当とはなにか、自転車通勤している人は通勤手当がもらえないのかという点について解説しています。通勤手当が支給されている人や、自転車通勤を検討している人は参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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通勤手当とは

通勤手当はほとんどの企業で支給されているため、法的な義務があると思われる人もいるかもしれませんが、法律上、支払いの義務はなく福利厚生費の扱いになります。ただし、支給している通勤手当に対する課税は税制上の規定があります。
 
また、通勤手段も多岐にわたり、途中で変更になることもあるので通勤手当の規定は企業にとって難しい規定になります。これらのことを考慮して、通勤手当の概要や企業にとってのメリットなどを解説します。

 

通勤手当は企業の義務ではない

通勤手当は法律で義務付けられていないため、会社側には支給する義務はありません。それでも通勤手当を支給する企業が多いのは、福利厚生のひとつと考えているからです。
 
福利厚生は社員に対して企業が提供するサービスの1種ですが、その中には各種手当や慶弔金などのように金銭的なサービスも含まれます。通勤手当はこのひとつと言えます。
 
通勤手当は会社の義務ではないため、支給にあたってのルールは会社によって違います。法的な制約がないので会社で自由に定めても問題ないからです。一般的には通勤手当は社内規定が定められ、就業規則などで社員に周知しています。

 

通勤手当を支払う企業のメリット

通勤手当には法的な義務はなく、各社が福利厚生として社員に提供していますが、企業にとってもメリットは存在します。それが通勤手当の源泉所得税控除です。
 
会社員は毎月の給与から所得税が相殺されますが、これを源泉徴収と呼びます。また、相殺する事業者は源泉徴収義務者と呼ばれ、納付義務があります。しかし、通勤手当には控除金額があるので、控除金額以下であれば納付の必要がない点がメリットです。

 

通勤手当の内容は就業規則しだい

通勤手当には法的な規制も義務もないため、企業は自由に規定することが可能です。一般的に通勤手当が認められる場合には以下の規定が考えられます。
 

・マイカー通勤を認めるかどうか
・バイクや自転車通勤を認めるかどうか
・支給額は一律か実費か
・通勤距離に制限を設けるかどうか

 
つまり、自転車通勤でも通勤手当がもらえるかどうかは、社内規定で自転車通勤が認められていることが条件になります。認められていなければ、自転車通勤にした場合通勤手当はもらえなくなります。

 

自転車通勤で通勤手当がもらえない可能性が高い理由

結論から言うと、自転車通勤で交通費がもらえない可能性が高いでしょう。なぜなら、通勤するために必要な交通費を補助する福利厚生的な意味が強いからです。そのため、そもそも交通費がかからない自転車通勤には通勤手当を出さない企業が多いと考えられます。
 
しかし、自転車通勤でも通勤手当を出す企業もあります、その場合は次の理由が考えられます。
 
法律で通勤距離によって源泉徴収税が非課税となる限度額が定められています。たとえば、2~10km未満の場合は4200円まで非課税です(2023年12月時点)。
 
そのため、通勤距離が2km未満では交通費を支給しないが、2km以上の場合は距離に応じて支給したり、通勤手段を問わず一律に支給したりする規定が考えられます。

 

自転車通勤で通勤手当をもらうのは難しい

結論としては自転車通勤で通勤手当をもらうのは難しいでしょう。なぜならば、自転車通勤には交通費がかからないため通勤手当を支給する理由がないからです。
 
それでも、可能性がまったくないわけではないので、まずは勤務先の通勤手当に関する社内規定や人事課などに確認してみましょう。福利厚生を重視している企業であれば源泉徴収税の非課税範囲内で交通費を支給する可能性はあります。

 

出典

国税庁 No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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