トイレ掃除を新卒に任せる理由が分かりません。全員やれるはずですよね?
配信日: 2024.01.03 更新日: 2024.10.10
そこで本記事では、トイレ掃除に関する上記のケースについて、妥当性の有無や改善のアプローチなどを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新卒によるトイレ掃除は妥当か?
労働契約書をチェックして、清掃業務に関する記載がなければ、トイレ掃除を拒否できる可能性があります。そう言われると、自分は清掃員ではないので断れると考える人もいるでしょう。雇用者は労働契約を締結する際、労働条件を被雇用者に明示しなければなりません。
事務職などの立場で採用されても、労働条件の中に「職場の清掃を含む」といった記載があることも多いです。他の内容が気になって見落としている可能性もあります。このような記載があれば、新卒にトイレ掃除を任せる行為自体に違法性はありません。
経験が豊富で生産性が高い社員に対し、新卒が担当できる仕事は少ないのが一般的です。そのため、利益を追求する企業の観点では、トイレ掃除を新卒に命じるという判断は妥当と見なせます。
不公平と感じる新卒にできること
企業の観点で妥当性があっても、やはり新人だけに任せるのは不公平という考え方もあります。このルールを改めてもらい、当番制への変更を希望するなら、その根拠を論理的に示すことが重要です。
単純に不満を伝えるだけでは、自分本位な新卒というイメージを与えかねません。スキルに自信があり、トイレ掃除以外に時間を回したほうが業績を伸ばせるなど、企業側のメリットに焦点を当てると変更を主張しやすくなります。また、同じ不満を持つ新卒が他にもいれば、一緒に要求したほうが耳を傾けてもらえるでしょう。
なお、新卒という理由で主張を軽視されそうなら、仲が良い先輩に相談することも一つの手です。客観的なスタンスで上司に伝えてもらうと、トイレ掃除の業務は見直しの余地があると認識されやすくなるかもしれません。
パワハラの可能性がある場合は?
新卒のトイレ掃除に関する実情は職場によって異なります。例えば、業務の一つとして任せるのではなく、そればかり命じるのは常識的とはいえません。そうして精神や身体に苦痛を与えているなら、パワハラと判定される可能性が高いです。
このような扱いを受けているなら、トイレ掃除を命じている上司に改善を求める必要があります。要求を無視されるなら、上層部や人事部門に話を通して、企業の問題として解決に取り組んでもらいましょう。どれも効果を期待できないなら、公的な機関を頼るという手段も選べます。職場のハラスメントを相談できる代表的な機関は、各都道府県にある労働局です。
実情を踏まえて対応方法を検討しよう!
担当できる仕事の範囲を踏まえると、新卒がトイレ掃除を任されることは妥当といえます。しかし、その状況に不満がある場合、黙って従い続けることが正しいとは限りません。納得してもらえる根拠を示せるなら、当番制への変更が実現する見込みはあります。トイレ掃除を続けることや変更の要求を視野に入れ、自分はどうするのが適切なのか、よく考えましょう。
参照
厚生労働省 労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)に関する法令・ルール
厚生労働省・茨城労働局 職場でつらい思いしていませんか?
厚生労働省 職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
厚生労働省 個別労働紛争解決制度(労働相談、助言・指導、あっせん)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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