結婚した場合と生涯独身を比べると「必要なお金」は具体的にどのくらい違いますか?

配信日: 2024.03.05 更新日: 2024.10.10

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結婚した場合と生涯独身を比べると「必要なお金」は具体的にどのくらい違いますか?
「結婚しないほうが気楽だしお金も自由になる」といった理由で、生涯独身を貫きたいと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、一人で老後生活を過ごすのも寂しいといった不安を抱える人もいることでしょう。
 
本記事では、結婚した場合と独身でかかるお金の違いについて解説します。生活費の違いをはじめ、結婚することでかかる結婚式や出産、子どもの教育費などもまとめているので、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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結婚した場合と独身の生活費の違い

総務省統計局の「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2023年」「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年」によると、結婚した場合の生活費は図表1、独身の生活費は図表2のとおりです。
 
【図表1】

消費支出(月額)
平均 29万3997円
夫婦のみの世帯 27万5279円
夫婦のみの世帯または夫婦と未婚の子供のいる世帯 30万1375円
夫婦のみの世帯または夫婦と未婚の子供のいる世帯のうち夫が世帯主の世帯 世帯主の夫の年齢が24歳以下 19万7956円
世帯主の夫の年齢が25~29歳 25万5460円
世帯主の夫の年齢が30~34歳 26万4400円
世帯主の夫の年齢が35~39歳 28万280円
世帯主の夫の年齢が40~44歳 30万9716円
世帯主の夫の年齢が45~49歳 34万8704円
世帯主の夫の年齢が50~54歳 37万2094円
世帯主の夫の年齢が55~59歳 35万9859円
世帯主の夫の年齢が60~64歳 32万3531円
世帯主の夫の年齢が65歳以上 26万5708円

※総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年」より筆者作成
 
【図表2】

消費支出(月額)
単身世帯 16万7620円
単身世帯34歳以下 17万281円
単身世帯35~59歳 19万4438円
単身世帯60歳以上 15万2743円
単身世帯65歳以上 14万9033円
単身世帯のうち勤労者世帯 18万2114円
単身世帯のうち34歳以下の勤労者世帯 16万7633円
単身世帯のうち35~59歳の勤労者世帯 20万558円

※総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2023年」より筆者作成
 
二人以上の世帯と単身世帯の1ヶ月当たりの生活費を比べた場合、世帯主の年齢や勤労者世帯かどうかによって異なります。ただし、二人以上の世帯の平均と単身世帯の平均を比べると、二人以上の世帯のほうが約13万円(勤労者世帯と比べた場合は約11万円)高いです。
 

結婚した場合にかかる費用

結婚した場合、結婚式や出産、子どもの教育にかかる費用が必要です。どのくらいのお金がかかるのかは、人それぞれに異なります。しかし、それらの費用だけで、数百万円近くかかる可能性が高いです。独身の場合、基本的にこれらの費用はかかりません。
 

結婚式などにかかる費用

株式会社リクルートの「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023 首都圏」によると、結納・婚約〜新婚旅行にまつわる金額の平均は、415万7000円です。内訳は図表3のとおりで、もっとも費用がかかるのは、挙式、披露宴・ウエディングパーティーにかかる費用の327万1000円でした。
 
【図表3】

平均額
結納式の費用 20万6000円
両家の顔合わせの費用 6万7000円
婚約指輪 38万2000円
結婚指輪 28万1000円
挙式、披露宴・ウエディングパーティー 327万1000円
新婚旅行 43万4000円
新婚旅行土産 5万9000円

※株式会社リクルート「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023 首都圏」より筆者作成
 

出産や子どもの教育にかかる費用

厚生労働省の「出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)の結果等について」によると、公的病院の出産費用(室料差額等除く)は45万2000円、全施設の出産費用(室料差額等除く)は46万7000円とのことです。
 
また、文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査の結果」によると、幼稚園から高等学校までの15年間にかかる学習費総額の内訳は、図表4のとおりです。
 
【図表4】

幼稚園 公立 47万2746円
私立 92万4636円
小学校 公立 211万2022円
私立 999万9660円
中学校 公立 161万6317円
私立 430万3805円
高等学校 公立 154万3116円
私立 315万6401円

※文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果」より筆者作成
 
幼稚園から高等学校までの15年間に加えて、子どもが大学に進学した際には、さらに教育費がかかることになります。日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によると、国公立大学の1年間の在学費用は103万5000円(入学費用67万2000円)、私立大学文系は152万円円(入学費用81万8000円)、私立大学理系は183万2000円(入学費用88万8000円)とのことです。
 

結婚した場合と独身に必要なお金を理解して自分に合ったライフスタイルを選ぼう

結婚した場合と独身を比べると、生活費は1人分のみで、結婚式や出産、子どもの教育にかかる費用が発生しない独身のほうがかかるお金は少ないです。しかし、独身の場合は、老後生活を過ごすに当たって、頼れる家族が居ない、生活費を誰かに工面してもらうことは難しいことを想定する必要があります。
 
結婚した場合と独身のままでいるのとでは、どのくらいのお金がかかるのか、それぞれのメリットやデメリットを理解し、自分に合ったライフスタイルを選んでみてください。
 

出典

厚生労働省 出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)の結果等について
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2023年
日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果」
株式会社リクルート ゼクシィ結婚トレンド調査 2023 首都圏
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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