部屋の空調が悪く、部屋干しだと乾燥に「4日」かかります。お金はかかりますが、乾燥機を導入したほうがよいでしょうか?
配信日: 2024.08.09 更新日: 2024.10.10
しかし、部屋干しの場合は洗濯物がなかなか乾かなかったり、生乾きになったりするといった問題があります。そのため、乾燥機を購入しようか迷う人もいるでしょう。
そこで、今回は部屋干しによる衣類の乾燥と、乾燥機のメリット・デメリットを比較し、乾燥機の購入代や電気代などについても解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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部屋干しと乾燥の関係性とは
衣類を乾燥させるのに必要な要素は「温度」「湿度」「空気の流れ」の3つです。このなかでも特に「温度」は衣類の乾燥に大きく影響します。
「温度」が高いほど、衣類から水分が蒸発しやすくなるため衣類は乾燥しやすくなります。夏は気温が高いため洗濯物の乾燥が早く、気温が低い冬は洗濯物がなかなか乾きません。
また、空気が水蒸気を含む割合である「湿度」について、高湿度の部屋は空気の水分量が多いため洗濯物に含まれる水分の蒸発に時間がかかり、乾きにくくなります。
さらに、干している服へ風を送ることで水分の蒸発スピードがあがるため、「空気の流れ」も重要です。
部屋干し・乾燥機のメリット・デメリット
部屋干しのメリットは、費用がかからない点です。衣類の日焼けを防ぎ、外気に含まれるホコリや花粉などの付着を防ぐことができます。
部屋干しのデメリットは、天日干しと比べると乾くまでに時間がかかるため、生乾き臭が発生する点です。また、バスタオルやジーンズなど厚手の洗濯物はなかなかカラッと乾きません。
乾燥機のメリットは、天気や季節による温度や湿度に左右されず、高温で乾燥させることによりニオイの原因となる菌やダニを除去できる点です。また、環境に左右されないので比較的短時間で乾燥できます。
一方、デメリットは費用がかかるという点です。乾燥機の購入に加え、使うごとに電気代もかかります。また、製品によっては設置場所やガス代も必要になります。
乾燥機の電気代とガス代
電気式衣類乾燥機とガス式衣類乾燥機、浴室乾燥を使った場合の電気代を比較したのが表1です。
表1
モード | 消費電力・ガス消費量 | 目安乾燥時間(5kg) | 乾燥時間あたりの 電気・ガス代 |
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電気式衣類乾燥機 | 室温30度で ヒーター「強」 |
消費電力:1335W | 約3時間10分 | 電気代:約130.77円 |
ガス式衣類乾燥機 | 標準コース | ガス消費量:4.65kW 消費電力:230W |
約52分 | ガス代:約52.48円 電気代:約6.13円 合計:約58.61円 |
浴室乾燥 | 乾燥[強] | 消費電力:1190W | 約2時間45分 | 電気代:約101.44円 |
※各メーカー仕様をもとに5kgあたりの洗濯量で筆者が作成
表1は、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示する電気代の目安単価「31円/kWh」を使って算出しています。また、ガス料金は東京ガスの「東京地区等 一般契約料金B表(24年7月検針分)」を参考に「164.05円/立方メートル」、ガス発熱量は東京ガスの都市ガスで「45メガジュール/立方メートル」としてそれぞれ算出しています。
乾燥機で5kgの衣類を乾燥した場合で比較すると、今回の試算ではガス式衣類乾燥機が一番光熱費がかからないことが分かりました。
乾燥機の導入コストは?
すでに浴室乾燥が設置されていれば導入コストは必要ありませんが、新たに乾燥機を購入する場合には購入費用が必要です。例えば、コスパも良く人気の高い電気式衣類乾燥機は、5万円前後で販売されています。
コスパの面で「ガス式衣類乾燥機」も人気ですが、ガス工事も必要であることから設置費用は20万円前後と導入コストが高めです。しかし短時間で乾燥でき、なおかつ光熱費も節約可能です。
毎日乾燥機を使う予定がある場合にはガス式衣類乾燥機の導入を検討するとよいでしょう。すでに浴室乾燥があればそちらを使ってみることをおすすめします。
部屋干しをする機会が多い場合は乾燥機の導入も検討しよう
乾燥機を使うには、購入するための初期費用が必要です。しかし、部屋干しで洗濯物がなかなか乾かない場合、カビや菌などが繁殖しやすくなるため、健康に影響がでないとはいえません。
乾燥機の場合、高温で乾燥させることで菌の増殖を抑えるだけでなく、除菌にもつながります。設置場所もあって問題なく導入できるのであれば、乾燥機の購入を検討してみてはいかがでしょうか。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通) 一般契約料金 B表 24年7月検針分
東京ガス株式会社 都市ガスの種類・熱量・圧力・成分 都市ガスの熱量
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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