節約のためにエアコンを「弱」にしていますが、部屋が暑いです。「自動のほうが節約になる」と聞いたのですが、実際どちらにすべきなのでしょうか…?
配信日: 2024.08.14 更新日: 2024.10.10
本記事では、エアコンの風量設定の「弱」と「自動」では、どちらが節約になるのか、電気代の節約方法もあわせて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エアコンは「自動」のほうが節約になる
エアコンの風量設定は、「弱」よりも「自動」にしたほうが電気代の節約になります。その理由には、エアコンの電力がかかるタイミングが大きく関わっています。
エアコンが電力を最も消費するのは、電源を入れてから設定温度に下げる、もしくは上げるまでの間です。設定温度になった後の電気代は、実はあまりかかっていません。
風量設定にある「自動」は、部屋が設定温度になるまでは強風運転で作動しますが、設定温度まで到達した後は「微風運転」となります。自動運転にすれば、設定温度までになるまでの時間がほかの風量よりも短く、結果的に電気代が抑えられるため、節約するなら「自動」にしましょう。
ダイキン株式会社が2023年7月に実施した、「エアコンの効果的な節電術で削減できる電気代を4つのケースで調査」の風量設定の検証によると、「弱」と「自動」の電気代の差は、図表1のようになっています。なお、この検証では日中11時間(午前8時~午後7時)稼働させたときの消費電力をもとに、電気代を比較しています。
図表1
ダイキン工業株式会社 エアコンの効果的な節電術で削減できる電気代を4つのケースで調査
このように、弱と自動の電気代の差は1ヶ月で990円にもなり、自動のほうが節約につながると分かります。
一方、最初から「弱」にしてしまうと、設定温度になるまでに時間を要し、その分電気代が高くなってしまうため、注意しましょう。
エアコンをつけたり消したりすると電気代が上がる
30分ほどのちょっとした外出をしたいときに「エアコンを30分つけっぱなしにするのはもったいない」と思って電源を消す人が多いですが、それはかえって電気代が高くついてしまうため控えましょう。
前記の通り、エアコンは電源を入れてから設定温度になるまでが最も電力を使います。こまめに電源をつけたり消したりすると、電力が大幅に消費されてしまうため、30分程度の外出であればエアコンをつけたままにすることをおすすめします。
電気代の節約方法を3つ紹介
電気代を少しでも節約する方法を3つ紹介します。
●レースカーテンやすだれを使う
●サーキュレーターとエアコンを効率的に活用する
●風の方向を水平か上向きにする
レースカーテンやすだれを使う
窓にレースカーテンやすだれを取り付ければ、室内に入る直射日光を遮り、室温の上昇を防いでくれます。窓から入る日差しをできるだけカットすることで、設定温度になるまでのスピードを速くできるため、エアコンの電力消費を抑えられるメリットがあります。
サーキュレーターとエアコンを効率的に活用する
エアコンの冷房効率を良くするためにも、サーキュレーターを活用してみましょう。サーキュレーターは、部屋の空気の流れを循環させる役割を持っています。エアコンの冷気をサーキュレーターの風で循環させて室内の温度差を少なくできれば、エアコンの効きも良くなる仕組みです。
サーキュレーターをうまく活用しながら、快適な室内環境を保ちましょう。
風の方向を水平か上向きにする
電気代を節約するなら、エアコンの風向きを水平か上向きにするのがおすすめです。冷たい空気は重く床付近にたまる性質があります。風向きを下向きにしてしまうと、部屋全体に冷気が回りにくくなるため、結果的に設定温度になるまでの時間がかかります。
エアコンの風向きを上向きか水平にすれば空気の対流が起こり、余計な電力消費を抑えながら部屋全体を涼しくすることができるため、心がけてみましょう。
エアコンの設定は自動がおすすめ
エアコンの風量設定には「弱」「中」「強」「微風」などがありますが、最も効率よく節約できるのは「自動」です。また、短時間の外出ならエアコンはつけたままのほうが電力の消費が少ないことも覚えておきましょう。
同時に、レースカーテンやサーキュレーターの活用、風向き設定によって電気代が節約できる場合があります。今回紹介した節約方法を試して、エアコンの電気代節約に役立ててください。
出典
環境省家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る
ダイキン工業株式会社 エアコンの効果的な節電術で削減できる電気代を4つのケースで調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー