新社会人の息子は生活に余裕がないそうです。仕送りをするとしたらいくらくらいが適切でしょうか?
配信日: 2024.08.15 更新日: 2024.10.10
この記事では、親から仕送りをしてもらっている社会人の割合と、新社会人の給料、生活費などを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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仕送りをしてもらっている社会人の割合
株式会社マイナビが運営する「フレッシャーズ」が行ったアンケート調査によると、親に仕送りをしてもらっている社会人は、108人中5人という結果でした。割合にすると、4.6%の人が仕送りをしてもらっているという状況です。
社会人になったら自立すべきという考え方の人が多いため、親に仕送りをしてもらっている人の数は多くありません。仕送りをしてもらっている人がその理由として挙げたのは、「生活が苦しい」「給料が低い」「家賃が高い」などでした。
仕送りをしてもらっているのは、生活費に困っているからという理由が多いようですが、実際に新社会人の給料で、生活に困るということは起こりえるのでしょうか。
新社会人の給料
厚生労働省が公表する資料を基に、2023年度の新社会人の賃金の平均を表1にまとめました。男女別、学歴別に記載してあります。
表1
高校 | 専門学校 | 高専・短大 | 大学 | 大学院 | |
---|---|---|---|---|---|
男女計 | 18万6800円 | 21万4500円 | 21万4600円 | 23万7300円 | 27万6000円 |
男 | 18万9000円 | 21万800円 | 22万2800円 | 24万300円 | 28万3200円 |
女 | 18万3000円 | 21万7000円 | 21万1700円 | 23万4300円 | 26万800円 |
表は厚生労働省の資料を基に筆者が作成
表1を見ると、学歴ごとに賃金は高くなる傾向にあることが分かります。高校と大学では約5万円の賃金差が見られますが、新社会人の賃金ということもあり、男女による差はそれほどありません。生活するには、月々の支出をこれらの賃金以下に抑える必要があります。
1人暮らしの生活費とその内訳
総務省が公表する家計調査報告を基に、2023年の1人暮らしの生活の支出と内訳を表2にまとめました。
表2
消費支出 | 16万7620円 |
食料 | 4万6391円 |
住居 | 2万3815円 |
高熱・水道 | 1万3045円 |
家具・家事用品 | 5955円 |
被服及び履物 | 4712円 |
保険医療 | 7426円 |
交通・通信 | 2万1796円 |
教育 | 2円 |
教養娯楽 | 1万9425円 |
その他の消費支出 | 2万5051円 |
表は総務省の家計調査報告を基に筆者が作成
全体の消費支出を見ると、1人暮らしの生活費は平均して16万7620円となっています。2014年の調査では、16万2002円という結果だったため、9年で5500円ほど高くなっています。
先述した新社会人の賃金は、最も賃金が低い高卒で平均18万6800円という結果でした。1人暮らしの平均支出は16万7620円であるため、高卒の新社会人でも平均程度の暮らしをすれば、月々2万円ほど余裕が生まれることになります。
これらの費用はあくまで平均のため、節約をすればこれ以上に支出を抑えることが可能です。新社会人とはいえ、特別な事情が無い限りは仕送りを受け取る必要は無いと考える人も多いでしょう。
新社会人で生活に余裕がない人は、特定の支出が基準を大きく超えていることが考えられます。
住居費や通信費などの固定費は毎月定額でかかるため、できるだけ費用を抑えましょう。食費や教養娯楽費、交際費などは、使った金額をある程度把握しておかないと支出はどんどん膨らんでいきます。簡易的にでも家計簿をつけることで、無駄な支出を減らすことが可能です。
毎月の出費は今の給料に見合った額に留めよう
新社会人になると、毎月の給料から生活費を工面しなければならず、慣れないうちはやりくりに苦労するかもしれません。しかし、新社会人の給料でも平均的な暮らしをすれば生活していくことは十分に可能です。
新社会人で生活が苦しい人は、月々の支出をきちんと把握し、今の給料の中から上手に生活する術を身に着けるようにしましょう。
出典
フレッシャーズ 社会人でも仕送りをもらっている人は約5%! 働いてるのにどうして?
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査
総務省 家計調査報告 p14
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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