更新日: 2024.10.10 家計の見直し
夏休みに旅行や夏祭りなどでお金を使いすぎてしまい「家計簿」をつけるのが怖いですが…多分赤字です。家計を立て直すには、どのようにしたらよいですか?
今回は、夏休みにお金を使いすぎてしまった場合、どのように家計を立て直したらよいのか、確認していきましょう。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
毎月の収支を確認
家計簿をつけるのが怖い気持ちもわかりますが、まずは冷静に現状を把握しましょう。家計簿アプリのようなもので、毎月の収入と支出を管理している場合、7月や8月など夏の収支を確認してみましょう。他の月と比べて、支出が多くなっていないかチェックします。
「そもそも、赤字になっているのかいないのか、毎月の収支が分からない」という場合は、簡単な家計簿を付けて確認する必要があります。
普段キャッシュレス決済を多用している場合、クレジットカードの引き落とし明細や、電子マネーの利用履歴を見ると、支出が分かりやすいでしょう。収入のほうは、毎月の振込金額をチェックします。
夫婦共働きで財布をバラバラにしている家庭の場合は、それぞれが収支を確認し、情報を共有しましょう。
どちらか一方が、全く貯蓄ができていなかったり、夏のボーナスを自分のものとして使い切っていたり、家計管理に問題があるケースもあります。「共働きだから安心」ということは決してないので、定期的に収支を確認しましょう。
いつも赤字である場合と、夏だけ赤字だった場合
夏の収支を確認して、この7月・8月だけ赤字家計になってしまっていた場合と、毎月赤字となっている場合に分けて、家計の立て直し方法を解説します。
<夏だけ赤字家計となった場合>
夏だけ限定的に赤字になっている場合は、どこでお金を使ってしまったか確認します。
旅行に出掛けた場合は、交通費や宿泊代などが多いかもしれません。いつもより支出が多かったとしても、その分を貯蓄からカバーできており、当初の予算どおりに使っているのならば、問題ありません。一方、カードローンなどに手を出してしまった場合は、直ちに返済する必要があります。
次回の旅行時に参考になるように、使った金額はメモをしておきましょう。そして、また楽しい旅行に行けるように、引き続き貯蓄に励みましょう。
<毎月赤字家計になっている場合>
季節にかかわらず、毎月赤字となっている家計は、今すぐ家計の立て直しが必要です。
赤字を改善するには、1.収入を増やす、2.支出を減らす、3.その両方を行うという3つの方法しかありません。すぐに取り掛かれるものから実践していきましょう。
例えば、今まで専業主婦をしていた妻がパートなどで働きはじめれば、家計にとっては大きなプラスとなります。空いている時間に副業で稼ぐのもおすすめです。
また、支出を減らすためには、固定費の見直しが大切です。格安SIMスマートフォンに変更する、保険の見直しを行うなど、確実に支出を減らせる方法を実践していきましょう。
逆に、毎日の食費を削るなどの小さな節約は、実はあまり大きな効果が得られないことがあります。例えば、1日200円食費を減らしたとしても、1ヶ月の節約効果は約6000円です。毎月払っている保険料をなくす、格安SIMスマートフォンに変更するなど、固定費の削減のほうが、効果が大きい可能性があります。
毎月赤字となっている場合は、自分たちに合った方法で、早急に改善するようにしましょう。
まとめ
夏にお金を使いすぎてしまった方でも、家計の見直しを行えば、すぐに貯蓄できる仕組みを整えることができます。そしてこれから、秋の観光シーズンや、冬のクリスマス、お正月などのイベントでも、お金を使いすぎないようにすることが大切です。
今回紹介した内容を参考にしながら、ぜひ自分たちの収支や貯蓄額を確認してみましょう。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者