更新日: 2024.10.10 その他家計
コンビニご飯を週2回に減らして、自炊で月の食費を「4万円」に抑えています。これって実際に節約になってますか?
本記事では、単身世帯における平均的な食費をご紹介し、自炊とコンビニご飯のコスト比較を行います。また、自炊による健康面での利点や、さらに節約するための工夫も提案します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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単身世帯の平均的な食費
まずは、単身世帯の平均的な食費についてみていきましょう。総務省統計局の2024年(令和6年)4~6月における「家計調査 家計収支編」の結果によると、単身世帯1世帯あたり1ヶ月の平均的な食費は表1の通りです。
表1
年齢 | 単身世帯全体 | 34歳以下 | 35~59歳 | 60歳以上 |
---|---|---|---|---|
食費 | 4万2187円 | 4万659円 | 4万5605円 | 4万1039円 |
出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編(2024年4~6月期)」を基に筆者作成
単身世帯のなかでも35~59歳が4万5605円と多く、単身世帯全体の平均は4万2187円となっています。
今回の事例ではコンビニご飯の回数を減らし、自炊で月の食費を4万円に抑えているとのことですが、表1をみる限り、4万円は平均的な金額であることが分かります。もしさらに節約したい場合は、コンビニご飯の回数を今よりも減らすか、自炊を工夫して費用を削減する必要があるでしょう。
自炊とコンビニご飯のコスト比較
次に、自炊した場合とコンビニご飯で済ませた場合のコストを比較してみましょう。
フードデリバリーサービス「GOFOOD(ゴーフード)」を運営するゴーフード株式会社が実施した調査では、一人暮らしの自炊1回あたりにかかる費用は301~500円が最も多い50%という結果が出ています(GOFOOD 調べ)。
一方で、コンビニのお弁当を購入した場合にかかる金額は、小さなお弁当で300円程度、主菜や副菜がしっかりとそろっているお弁当で500~700円程度です。自炊した場合と比較してみると、メニューによってコストは変動するものの、コンビニご飯のほうがコストは多くかかっていることが分かります。
朝と昼は毎日同じだけの食費がかかっていると仮定して、夕飯において自炊した場合とコンビニご飯で済ませた場合のコストを、コンビニご飯700円、自炊500円としてどれだけ節約になるか計算してみましょう。
毎日の夕食をコンビニご飯で済ませた場合には、夕食だけで1ヶ月(30日)あたり2万1000円の食費がかかります。一方で、毎日夕食を自炊した場合には1万5000円、週2回だけコンビニご飯とした場合にはおよそ1万6600円です。
コンビニご飯の回数を減らすことによって、大幅に節約できることが分かります。また、週2回程度であればコンビニご飯を利用しても食費はあまり変わらないため、自身のタイミングで上手に活用することが大切です。
栄養バランスを考慮するなら自炊がおすすめ
自炊は、コンビニご飯や外食するよりも節約効果が期待できます。また、節約だけでなく、メニューや栄養バランスを自身で調整できるため、意識することにより、健康的な食生活を送ることができるでしょう。
一般的に安価なコンビニご飯やジャンクフードには、添加物が多く含まれているとされており、栄養バランスを取りにくいことが難点です。さらに、自身の食べたいメニューばかり選んでしまいがちなため、食べ過ぎや栄養不足につながりやすくなります。
自炊は、栄養バランスを考えた料理を作ることで、節約しながら健康にも配慮することができるようになるでしょう。さらに、献立を組むことから始まり、調理や盛り付けを工夫するなど考えることが多く、脳の活性化にもつながるとされています。
自炊を継続するためのコツ
自炊のほうが節約になると分かってはいても、忙しさや疲れから負担に感じることによって、コンビニご飯や外食を選びがちになってしまう方もいるのではないでしょうか。しかし、次のように普段から少し工夫することで、自炊を生活の一部として取り入れやすくなります。
・簡単なレシピから始めてみる
・事前にメニューを決めておく
・楽しむことを大切にする
・家族や友人と共有する
まずは、無理に難しいメニューにチャレンジするのではなく、シンプルな調理法でできる簡単なメニューから始めてみましょう。自炊をするうえで、生活のため、食事のためといった理由だけでなく、自分の好きなメニューや新しいレシピにチャレンジするなど、楽しんで取り組むことも大切です。
また、作った料理を家族や友人と共有することで、より一層自炊を継続しやすくなるでしょう。
食費をさらに節約するポイント
最後に、食費をさらに節約するポイントについて解説します。自炊は節約につながりますが、さらに節約したいと考えている場合には、以下のようなポイントを押さえることが大切です。
・食費の予算を決めておく
・買い物の回数を減らす
・できるだけ安く食品を購入する
・まとめ買いして保存しておく
まずは、生活費を見直し、毎月の食費はいくらが適正かを見極めましょう。毎月の金額が決まっているものや予想しやすい費用を考慮して、残金でやりくりすることを考えることが重要です。
自炊のための買い物をする際には、できるだけ安く買えるお店を利用し、まとめ買いをして買い物の回数を減らすことがポイントになります。まとめ買いの後に、作り置きや冷凍保存などの工夫をすることで、節約だけでなく調理の時短にもつながるでしょう。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表四半期 2024年4~6月期 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2 男女,年齢階級別
ゴーフード株式会社 GOFOOD 低糖質研究所 春から新生活!「一人暮らしの食生活」に関する調査(GOFOOD 調べ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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