東京都から香川県に引っ越しました。月収が35万円から「3万円」下がってしまったのですが、物価はどのくらい異なるのでしょうか?
配信日: 2024.09.21 更新日: 2024.10.10
本記事では、東京都から香川県に引っ越す場合を例に、物価の違いや1ヶ月の消費支出の差などを踏まえたうえで、生活のしやすさがどう変わるのかをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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東京都と香川県の物価の違いは?
総務省が公表した「消費者物価地域差指数 小売物価統計調査(構造編)2023年(令和5年)結果」によると、全国平均を100とした場合の東京都の平均消費者物価地域差指数は全国で最も高い104.5です。同調査を開始した2013年以降、最も高い状態が継続しています。
一方、香川県は97.8で、全国で37位です。費目別にみると、「家具・家事用品」の物価指数が104.7で全国1位となっていますが「住居費」の81.6は全国46位です。
東京都の「住居費」127.2と比較すると大きく差があることから、香川県では比較的安く物件を見つけられるかもしれません。
東京都と香川県における1世帯あたり1ヶ月間の消費支出
引っ越し後の実質的な生活のしやすさを確認するために、東京都23区と香川県高松市における1世帯あたりの1ヶ月間の消費支出についても確認しておきましょう。
総務省統計局の「2023年 家計調査(家計収支編)」によると、東京都区部の1世帯あたりにおける1ヶ月間の消費支出は27万9319円、香川県高松市は23万2989円となっています。消費支出の内訳について、表1にまとめました。
表1
項目 | 東京都区部 | 香川県高松市 |
---|---|---|
食料 | 7万8027円 | 6万2915円 |
住居 | 3万310円 | 1万7165円 |
光熱・水道 | 1万8300円 | 1万8958円 |
家具・家事用品 | 1万548円 | 8902円 |
被服及び履物 | 9570円 | 6755円 |
保健医療 | 1万4328円 | 1万2916円 |
交通・通信 | 2万6813円 | 3万2147円 |
教育 | 1万4748円 | 3353円 |
教養娯楽 | 3万3955円 | 2万4180円 |
その他の消費支出 | 4万2721円 | 4万5698円 |
出典:総務省統計局「2023年 家計調査(家計収支編)」を基に筆者作成
今回の事例では「月収が35万円から32万円に下がった」ということですが、月収32万円だと、手取りは一般的に総支給額のおよそ75~85%とされているため、24万~27万2000円程度になると想定できます。香川県の消費支出の平均が23万2989円であることを考えると、収支がちょうどくらいになるか、少し余る計算になります。
東京都との物価指数の違いを考えても、極端に生活が苦しくはならないかもしれません。
ただし、東京都と香川県での生活を比較するにあたって、利用できるサービスについても考える必要があります。一定の人が対象となる助成金など、東京都では受けられても香川県では受けられないサービスもあるかもしれませんし、その逆もあるでしょう。そのため、どちらの方が暮らしやすさを感じるかについては、一概にはいえません。
東京都の物価指数は全国1位、香川県は37位
物価水準は都道府県によって異なります。転勤で東京都から香川県へ引っ越すことで月収が下がってしまった場合、これまでと同じ水準の生活を送れるか不安になる人も多いでしょう。
しかし、東京都が全国1位、香川県が37位というように、物価指数には大幅な差があるようです。また、1世帯あたりの1ヶ月の消費支出についても4万円以上の差があるため、月収が3万円下がっても生活に困窮する心配は少ないと考えられます。
ただし、都道府県によって受けられるサービスの内容が異なる場合もあるため、どちらが暮らしやすいかは一概にはいえないでしょう。
出典
総務省 消費者物価地域差指数 小売物価統計調査(構造編)2023年(令和5年)結果 1.「総合」の物価水準(2ページ)、2.10大費目別の物価水準 別表1 10大費目別消費者物価(10~11ページ)
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 総世帯 2023年 表番号2 都市階級・地方・都道府県庁所在市別 1世帯当たり1か月間の収入と支出
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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