更新日: 2024.09.29 その他家計

窓を開けただけで「熱風」が部屋に入り込んだ夏。エアコン代がもったいないですし、来年以降、夏の間は「換気」を諦めるべきでしょうか?

窓を開けただけで「熱風」が部屋に入り込んだ夏。エアコン代がもったいないですし、来年以降、夏の間は「換気」を諦めるべきでしょうか?
夏の猛暑では窓を開けると熱風が室内に入り、室内の温度が上がってしまいます。そんな暑い時期の換気とエアコンの使用のバランスを解説します。効率的な換気方法や、エアコン代を節約するためのポイントについてもご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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換気が必要な理由

換気をすると、室内の二酸化炭素の濃度を下げて酸素の濃度を上げることが可能です。二酸化炭素の濃度が上がると、呼吸数の増加や頭痛など身体に影響が出てくることがあるため、暑くても積極的に部屋の換気をしましょう。
 
厚生労働省が定めている必要な換気量として、二酸化炭素濃度1000ppm以下の維持を推奨しています。
 
換気によって室内の有害物質を屋外へ排出することが可能です。花粉やホコリ、カビ、ダニ、ハウスダスト、家具や家屋からの化学物質などを屋外へ逃がすことが可能です。
 
積極的な換気によって室内の空気を浄化できます。夏は気温が高くてジメジメと蒸し暑い日が続くため、カビの発生予防にも効果的です。
 

夏の換気目安

24時間換気システムが住宅に付いていて、節電で切っている場合には稼働させておきましょう。そのうえで、1時間につき5〜10分ほどが適切な換気頻度の目安です。
 
排気ができる浴室やキッチンの換気扇を作動させることで、吸気側の窓を全開しなくても十分に換気ができます。窓やドアを開けて換気する際には1箇所だけでなく、2箇所の窓を同時に開けると効果的です。
 
雨の日でも酸素の取り込みや有害物質の排出のために換気をしましょう。台風や土砂降りの日を避けて、家のなかに雨が吹き込まない窓を少し開けて換気をしてください。特に雨上がりは空気中のチリがなく、空気が澄んでいるためおすすめです。
 
窓をあまり大きく開けたくない、空気の循環を感じられない場合には、サーキュレーターや扇風機の活用も検討してみてください。
 
サーキュレーターや扇風機の最大消費電力は21W程度です。そのため、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の電気料金目安価格31円/kWhより、1時間あたり約0.65円の電気代で空気を循環させ、換気できる計算になります。
 

エアコンの電気代節約方法

エアコンの電気代を節約するためのポイントを解説します。
 
フィルターにホコリが溜まっていると熱を集める効率が下がってしまうため、2週間に1回を目安に清掃しましょう。消費電力が25%もムダになっている計算結果も報告されています。
 
また、風量にも注意が必要です。節約のつもりで風量を「弱」設定にするのは逆効果になるため、風量は「自動」にしましょう。必要なだけ室内の熱を減らすことができたら、温度を維持するために、安定運転へ自動で切り替えてくれます。
 
実は、風量アップに使うファンの消費電力は温度を下げるときに使う電力と比べて少ないため、設定温度を下げるよりも風量を高めるようにすると節約に効果的です。
 
さらに温度ムラを防ぐためにもサーキュレーターなどを使って空気を攪拌させることも有効です。
 
なお、スイッチのオン・オフを繰り返すと負担が高まり電力消費が増えるため、注意してください。30分程度であれば「つけっぱなし」運転をするほうが、節約効果があるという実験結果もあります。ぜひ効率的にエアコンを使って電気代を節約しましょう。
 

エアコンを使って換気をするポイント

エアコンの除湿機能には、室内の湿度を外に排出し、空気を循環させる機能があります。猛暑で窓を開けたくないときには、除湿機能で部屋に溜まった湿気を取り除いてみましょう。
 
また、換気のためにサーキュレーターで空気の流れをつくり、循環させる方法も効果的です。部屋の窓が開けられない場合にも、サーキュレーターで空気の流れをつくってドアから換気ができます。
 
天井に取り付けるシーリングファンも空気をかきまわして対流をつくるため、空気の循環に効果的です。天井が高い吹き抜けのリビングなどがある場合におすすめします。
 

換気の必要性を再確認してみよう

夏の猛暑の時期でも部屋の換気は必要です。換気が不十分だと、体調が悪くなってしまう可能性もあります。エアコンを使って空気の流れをつくったり、サーキュレーターなどを効率的に使ったりすることで効率よく換気でき、節電も可能です。
 
暑い日でもしっかりと換気し、きれいな室内で快適に過ごしましょう。
 

出典

厚生労働省 感染拡大防止のための効果的な換気について
厚生労働省 室内空気質のための必要換気量
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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