更新日: 2024.10.21 その他家計

朝食はお米やパンを食べていますが、食費が高く感じます。うどんならおかずがいらないので安くすむと思うのですが、実際に安くなるのでしょうか?

朝食はお米やパンを食べていますが、食費が高く感じます。うどんならおかずがいらないので安くすむと思うのですが、実際に安くなるのでしょうか?
近年の物価高の影響などから、「毎朝の食費を少しでも抑えたい」と考えている人は多いでしょう。そこで、「お米やパンをうどんに変えるほうがお得なのでは?」と思うかもしれません。
 
では、お米やパンと比較して、うどんは本当にコストパフォーマンスがよいのでしょうか?
 
本記事では、お米、パン、うどんの全国平均を紹介した後、「毎朝うどん」にする場合の注意点を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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うどんは優等生? お米とパンなど主食の平均価格

まずはお米、パン、うどんの1杯当たりの平均価格を算出します。
 
総務省の「小売物価統計調査」によると、2024年8月のうるち米(単一原料米, 「コシヒカリ」以外)5キログラムの全国平均は2650円でした。米5キログラムで、約77杯分のご飯を炊けます。朝食に茶わん1杯分を食べる場合の価格は、2650円÷77杯=約34円となります。
 
次にパンですが、同じく小売物価統計調査によると、2024年8月の食パン1キログラムの全国平均は511円でした。食パン1斤を400グラムとした場合の価格は、400グラム÷1キログラム(1000グラム)×511円=約204円です。朝食に6枚切りの食パン1枚を食べる場合、価格は204円÷6枚=約34円となります。
 
あくまでも目安ではあるものの、お米と食パンでは、ほぼ同水準の価格帯だと分かります。
 
次に、うどんの全国平均を見てみましょう。同調査によると、ゆでうどん1キログラムの全国平均は348円でした。1人前を200グラムとした場合の価格は、348円÷5=約70円です。また、仮に「めんつゆ」の料金を1杯10円と考えた場合、70円+10円で約80円になります。
 
このように、小売物価統計調査に基づくと、うどんはお米やパンよりも高くなることが分かります。ただし、上記はあくまでも全国平均です。特に、ゆでうどんは地域によって価格差があります。
 
例えば、宮崎市のゆでうどん1キログラムの価格は178円です。その場合、178円÷5=約36円となり、お米・パンと同水準の価格になります。ネット通販のスーパーなどでも、1玉(200グラム)35円程度で販売されていることがあります。
 
また、朝食にお米を食べる場合は、一般的におかずと一緒に食べるでしょう。パンに関しても、バターやジャムを塗ったり、目玉焼きやスクランブルエッグと一緒に食べたりする機会が多いのではないでしょうか。
 
一方、シンプルな「かけうどん」や「ざるうどん」であれば、費用を抑えられます。そのため、全体的なコストパフォーマンスで考えた場合、うどんはお米・パンよりもお得になる可能性があります。
 
ただし、毎朝うどんにする場合は、栄養バランスに注意が必要です。
 

「毎朝うどん」にする際の注意点

米・パンにも共通していますが、うどんの主成分は炭水化物です。そのため、食物繊維やビタミン、ミネラルが不足しがちです。バランスを保つには、野菜やたんぱく質を一緒にとるとよいでしょう。
 
農林水産省のサイトでも、主食に副菜(海藻やきのこ類など)や主菜(肉や卵など)を加えて、栄養バランスを整えることが推奨されています。
 
また、一般的に「めんつゆ」には塩分が含まれています。厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人男性で1日7.5グラム未満、成人女性で6.5グラム未満の塩分摂取が推奨されています。
 
過剰な塩分摂取を避けるには、減塩タイプの「めんつゆ」を選んだり、「めんつゆ」の量を控えめにしたりという工夫が必要です。
 
このように、毎朝うどんを食べる際は栄養バランスを意識し、塩分の摂取量に注意することが大切です。副菜や主菜を加えることは、シンプルな「かけうどん」や「ざるうどん」よりもコストは高くなるものの、健康的な生活を維持するには必要な投資といえるでしょう。
 

まとめ

本記事では、お米、パン、うどんの平均価格を比較した後、食費を抑えるために「毎朝うどん」が効果的かどうかを検証しました。全国平均ではうどんが高めですが、地域や購入場所によってはお米やパンと同程度に抑えられます。
 
ただし、栄養バランスや塩分管理には注意が必要です。副菜や主菜を加えることで、健康面を意識した朝食になるでしょう。
 

出典

総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)2024年8月
農林水産省 栄養バランスに配慮した食生活にはどんないいことがあるの?
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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