更新日: 2024.11.06 その他家計

ママ友の家には「24時間換気」システムがあります。1ヶ月の電気代はやはり高いのでしょうか?

ママ友の家には「24時間換気」システムがあります。1ヶ月の電気代はやはり高いのでしょうか?
近年、燃料費の高騰による電気代の値上げが続いており、電気代を気にして24時間換気システムを諦めてしまう方もいるようです。
 
ところが実際には、製品や換気方式が違えば電気代も異なります。今回は、24時間換気システムを導入したときの電気代について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

24時間喚起システムの電気代は?

24時間換気システムを導入したからといって、電気代が突然高くなるわけではありません。ポイントを抑えていれば、電気代が高くなることを防げる可能性もあります。
 

システム自体に高い電気代がかかるわけではない

全国家庭電気製品公正取引協議会によると、現在の電気料金の目安は令和4年7月22日に改訂された税込31円/kWhです。ここでは、消費電力50Wの換気システムを24時間使用した場合で計算してみましょう。
 
「0.05kWh×24時間×30日×31円/kWh=1116円」となり、これが1ヶ月の電気料金です。つまり、24時間換気システムを導入したからといって、電気代が家計を圧迫することはまずないと考えられます。
 

換気方式によって電気代の上がり方が異なる

24時間換気システムは、換気方式によって電気代の上がり方が異なります。自然に換気するシステムには電力は不要です。しかし、機械的な換気や熱交換の換気をするときは、ファンやモーターの起動により電気代がかかります。
 
例えば、戸建て用の24時間換気システムの場合には、表1のような違いがあるので参考にしてください。
 
表1

24時間換気システム 給気方法 排気方法 電気代
第1種換気方式 機械的 機械的 高い
第2種換気方式 機械的 自然 安い
第3種換気方式 自然 機械的 安い

出典:三菱地所ホーム株式会社「24時間換気システムは電気代が高い? デメリットを解消するヒント」より筆者作成
 
電気代が安いのは第2種換気方式、第3種換気方式です。ところが、第2種換気方式は結露が発生しやすく、湿気を取り除く空調機が別途必要になるため住宅には向かず、第3種換気方式は外気が室内に入り込むという特徴があります。
 
快適さが期待できるのは第1換気方式ですが、他の換気方式に比べて電気代が高くなるというデメリットがあります。24時間換気システムを導入するときは、システムの特徴が電気代にどう影響するかを考えておくことが大切です。
 

24時間換気システムで電気代が高くなる要因

実は、24時間換気システムそのものを理由に電気代が高くなるわけではありません。室内で快適に過ごすために他の機器を使うことによって、電気代が高くなってしまうことがあるのです。
 

快適な室温を保つための電気代

第3種換気方式の24時間換気システムを設置すると、外気を取り入れて換気するため電気代は安いものの、夏は暑く冬は寒いというデメリットがあります。
 
快適な室温を保つためには、冷暖房器具が必須です。エアコンを使用する場合は、暖房のほうが消費電力は多くなる特徴があります。
 
暖房を最大消費電力1490Wで使用した場合、電気代は「1.49kWh×24時間×30日×31円/kWh=3万3256円」です。冷房の最大消費電力900Wで使用した場合、電気代は「0.9kWh×24時間×30日×31円/kWh=2万88円」となります。
 
外気を取り入れる換気方式を選んで節電に繋げても、冷暖房を必要とする季節の電気代は高くなってしまう可能性があります。
 

換気するための電気代

一方、戸建てに24時間換気システムを導入するとき、電気代が安いからといって第2種換気方式のシステムを設置すると、結露が発生しやすくなります。室内の湿度を下げるために除湿機やエアコンの除湿運転を使用すると、電気代は上がります。
 
例えば、空気を循環させるサーキュレーターを使って除湿する場合の電気代を考えてみましょう。使用電力が590Wで24時間使用した場合「0.59kW×24時間×30日×31円/kWh=1万3168円」の電気代がかかります。
 
第1種換気方式と第2種換気方式で比較したとき、湿気対策を考えると、24時間換気システム単体では電気代が高くても、結果的に第1種換気方式のほうが電気代は安くなる可能性があります。
 

24時間換気システム自体の電気代はそれほど高くない

24時間換気システムは、設置することで電気代がはね上がるわけではありません。換気システムの種類によっては、デメリットをカバーするために電気代が発生することがあるのです。
 
節電しながら家計への負担を避けたいなら、24時間換気システムの特徴を理解し選ぶことが大切です。
 

出典

全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
三菱地所ホーム株式会社 24時間換気システムは電気代が高い? デメリットを解消するヒント
日立グローバルライフソリューションズ株式会社 日立ルームエアコンMRS-X22M取扱説明書
アイリスオーヤマ株式会社 1台3役!サーキュレーター衣類乾燥除湿機 商品スペック
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集