友人に「来月からガソリンが185円になる」と言われた! 今のうちに「満タン」にすべき?「フィット」を例に影響をシミュレーション
配信日: 2024.12.27
原油相場や為替などの影響を受けるため確定ではありませんが、緩和措置の縮小によりガソリン代が段階的に上がり、来月には1リットルあたり185円程度になる可能性があります。
本記事では、ガソリン価格緩和措置の縮小により、1リットルあたりのガソリン価格の変化や、具体的な影響額について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
現在のガソリン価格緩和措置の内容
国は原油価格高騰による消費者の負担を低減するために、2022年からガソリン価格緩和措置をとっており、現在まで続いています。2024年12月1日時点の緩和措置の具体的な内容は、ガソリンの全国平均価格を指標として、1リットルあたり185円を超える分については全額補助、168円から185円以下の部分に対しては、60%を補助金として支給するというものです。
例えば、補助がないときのガソリン代が190円だった場合、1リットルあたり15.2円が補助金の支給額となります。計算式は次の通りです。
(190円-185円)×100%+(185円-168円)×60%=15.2円
この補助金は直接ガソリン代から差し引かれるのではなく、石油元売り会社に補助金が支給されます。その結果、ガソリンスタンドなどへの卸売価格が抑制され、最終的にガソリン代の抑制につながっています。
ガソリン価格緩和措置がどの程度縮小される?
2024年12月からガソリン価格緩和措置を段階的に縮小していくことが、11月の「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」の中で閣議決定されました。
具体的には、先ほど紹介した現在の緩和措置の内容が次の通り変更されます。
・12月19日から1月15日までは、168円から185円以下の部分に対する補助率を30%とする。
・1月16日からは、同補助率を0%とする。
先ほどと同じく、補助がないときのガソリン代が190円だった場合で計算すると次の通りです。
・12月19日から1月15日まで:(190円-185円)×100%+(185円-168円)×30%=10.1円
・1月16日から:(190円-185円)×100%+(185円-168円)×0%=5.0円
また、185円を超える部分に対する補助率が現在100%となっていますが、今後はこちらも段階的に見直されることになっています。月の価格変動が1リットルあたり5円程度となるよう、原則として月に3分の1ずつ見直される見込みです。
ガソリン価格緩和措置が縮小することによる影響額はどの程度?
ガソリン価格緩和措置が縮小されることで、一般的な家庭ではどの程度ガソリン代に影響するのでしょうか。以下の条件で影響額を計算してみましょう。
(条件)
・車種:フィットe:HEV HOME
・燃費:1リットルあたり29.0キロメートル
・1ヶ月あたりの走行距離:362キロメートル
12月19日から1月15日まで:362キロメートル÷29.0キロメートル/リットル×(15.2円-10.1円)≒64円
1月16日から:362キロメートル÷29.0キロメートル/リットル×(15.2円-5.0円)≒127円
車種や燃費性能、走行距離などによって変わりますが、今回のケースでは12月19日から1月15日までは1ヶ月あたり約64円、1月16日からは約127円の影響があります。
車の使い方を見直してガソリン代を節約しよう
2024年12月からガソリン価格緩和措置が縮小され、車種や燃費性能にもよりますが、1ヶ月あたり約64~127円、段階的にガソリン代が増えていく見込みです。
車をよく利用する人はその分影響額も大きくなりますので、家計の状況に合わせて車の使い方を見直し、ガソリン代を節約できると良いですね。
出典
経済産業省消費エネルギー庁 コロナにおける燃料油価格激変緩和対策事業の発動について
経済産業省消費エネルギー庁 燃料油価格激変緩和対策事業について
本田技研工業株式会社 FIT主要諸元
一般社団法人日本自動車工業会 2023年度乗用車市場動向調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー