加湿器は「加熱式」がいいと聞くけど、電気代は一番高い!? 種類ごとの「特徴・電気代」を解説

配信日: 2025.03.12

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加湿器は「加熱式」がいいと聞くけど、電気代は一番高い!? 種類ごとの「特徴・電気代」を解説
暖房を使うと部屋の空気が乾燥するため、加湿器の購入を検討している人も多いのではないでしょうか。
 
一口に加湿器といっても多くの種類があり、どれを購入すれば良いのか迷うかもしれません。本記事では加湿器の種類ごとの特徴や、電気代の比較などを紹介します。
山根厚介

執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

加湿器の種類と特徴

加湿器には大きく分けて「加熱式」「超音波式」「気化式」「ハイブリッド(温風気化)式」「ハイブリッド(加熱超音波)式」の5種類があります。それぞれの特徴を紹介します。
 

加熱式

加熱式は水をヒーターで加熱して湯気にして空気を加湿します。価格は8畳用で1万5000~3万5000円程度です。やかんでお湯を沸かすイメージで、水を加熱するため雑菌が繁殖しにくい点や、加湿能力が高い点がメリットです。
 
一方で、ヒーターを使うため電気代が高くなるところがデメリットでしょう。また、加熱した蒸気で吹き出し口が熱くなるため、小さな子どもやペットがいる場合は注意が必要です。
 

超音波式

超音波式は、超音波発生装置を使って水を細かな霧に変えて空気を加湿します。価格は1万~1万5000円程度です。加熱式のようにヒーターがないため電気代が抑えられます。構造もシンプルで、本体価格も安めです。
 
一方で、超音波式は水を水蒸気にするのではなく水の粒子として放出するため、水が不衛生だと雑菌が拡散しやすくなります。また、水蒸気ではないため加湿しすぎることがあるところもデメリットでしょう。
 

気化式

気化式は、水を含ませたフィルターに風を当てて、気化した水蒸気で加湿します。ぬれタオルに扇風機の風を当てて乾かすイメージです。価格は8畳用で1万5000~2万5000円程度で、ヒーターを使わないため電気代は抑えられます。
 
また、水を湯気や粒子として放出するのではなく気化させるため、広範囲に加湿できるところがメリットです。一方で加湿力に時間がかかるところがデメリットです。
 

ハイブリッド(温風気化)式

ハイブリッド(温風気化)式とは、水を含ませたフィルターに温風を当てて、水を気化させて加湿する方式です。価格は1万~3万円程度です。気化式と似ていますが、気化式が冷風を当てるのに対して、温風気化式は温風を当てます。ぬれタオルにドライヤーの温風を当てて乾かすイメージです。
 
早く広範囲に加湿できる点がメリットで、ヒーターを使うため電気代が高めな点がデメリットです。
 

ハイブリッド(加熱超音波)式

ハイブリッド(加熱超音波)式はヒーターで加熱した水を超音波で霧状にして加湿します。
 
価格は5000~1万5000円程度で、ファンがないため静かなところがメリットです。一方で、ヒーターを使うため電気代が高めなところがデメリットです。
 

加湿器の種類別による電気代の違い

加湿器の種類によって電気代はどれくらい異なるのでしょうか。8畳用の加湿器について、先ほど紹介した5方式ごとの電気代を図表1にまとめました。電気代は1キロワットアワーあたり31円で計算しています。
 
図表1

図表1

象印マホービン株式会社、株式会社マクロス、アイリスオーヤマ株式会社、パナソニック株式会社HPより筆者作成
 
図表1によれば、ヒーター式が最も高くなります。ハイブリッド式も電気代が高めです。一方でヒーターを使わない超音波式、気化式はほとんど電気代がかかりません。電気代を抑えるのなら、超音波式か気化式がよいでしょう。
 

まとめ

加湿器には大きく「加熱式」「超音波式」「気化式」「ハイブリッド(温風気化)式」「ハイブリッド(加熱超音波)式」の5種類があります。電気代が安いのはヒーターを使わない超音波式、気化式です。
 
しかし、種類ごとにそれぞれメリット・デメリットがあります。利用環境に合わせて自分に合った加湿器を選ぶことが大切です。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
 
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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