「2024年」の「家計収支」は前年より「マイナス15万3404円」!? 最も家計に影響を与えた項目は?

配信日: 2025.05.09

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「2024年」の「家計収支」は前年より「マイナス15万3404円」!? 最も家計に影響を与えた項目は?
2024年は生活必需品である食料品を始め、さまざまなものの値上げが相次ぎ、家計を直撃しました。やりくりはかつてないほど厳しさを増しているといえるでしょう。そのような中で、2024年の家計収支は前年と比較して15万3404円のマイナスとなったようです。
 
本記事では、2024年の家計収支の実態と、最も家計に影響を与えた項目、今後の家計管理のポイントをまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

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2024年の家計収支が15万3404円のマイナスになった背景

ソニー損害保険株式会社の調査によると、2024年の1年間で収入額は平均7万9792円増加したものの、支出額が平均で23万3196円も増加したことが要因で、差し引きで家計全体の収支が15万3404円のマイナスとなりました。
 
家計収支の悪化には、以下のような社会的・経済的要因が影響しているようです。

●物価高騰による生活必需品の値上げ
●電気・ガスなど光熱費の上昇
●ガソリン代や交通費の上昇
●円安による輸入品価格の上昇
●賃上げの恩恵が物価高によって家計に反映されない

調査では、9.8%がこれ以上節約したり見直したりすることはないと回答しており、家計のやりくりが限界に近づいている家庭も少なくないと見られます。
 

家計に最も影響を与えた項目は?

2024年の家計へ最も大きな影響を及ぼしたのは「生鮮食品」の値上げだと考えられます。同調査によると、約9割(89.3%)が生鮮食品の値上げが家計に影響したと回答しています。
 
米や野菜、果物などの価格が上昇し、食費の負担が増えてエンゲル係数(消費支出に占める食費の割合)が上昇し、家計の圧迫感が増大した可能性があります。
 
なお2位以下の項目は、電気料金(80.4%)、ガソリン代・駐車場代・車検費用など(65.6%)、加工食品・飲料(62.0%)、ガス料金(44.4%)でした。液化天然ガス(LNG)などの燃料価格が上昇したことによる電気料金の値上げや、猛暑によるエアコンの使用増加など、光熱費全体が上昇した影響も大きいといえるでしょう。
 
また、ガソリン価格が高止まりしたことや、飲料などの値上げが相次いだことで、日常的な支出が全体的に増加したことがうかがえます。
 

収入増加が家計改善に直結していない?

2024年は賃上げが報道されましたが、実際には収入が増加しても物価上昇に追いついていない可能性があります。
 
前述のソニー損害保険株式会社による調査では、収入が「変わらない」「減った」とする人が約6割(60.3%)にのぼる半面、支出が「増えた」とする人は8割近く(79.5%)に達していました。
 
また、過半数(57.5%)が「暮らしに余裕がなくなった」と回答していることからも分かるように、名目賃金が上昇しても、実質的な生活の余裕を感じられる人は多くはないのかもしれません。
 

2024年、家計に最も影響が大きかった値上げは生鮮食品

2025年になっても米を始めとした生活必需品の値上げがおさまる気配はなく、家計への圧迫はさらに強まる可能性があります。今後も物価の動向に合わせ、柔軟かつ計画的な家計管理が必要となるでしょう。
 
2024年は、物価高騰と相次ぐ値上げの影響で、家計収支が平均15万3404円のマイナスになったとされているようです。最も家計に影響を与えたのは「生鮮食品」の値上げでしたが、電気料金やガソリン代、加工食品・飲料などの価格上昇も家計を圧迫している可能性があります。
 
現状では収入の増加が支出増加に追いついているとはいいにくく、各家庭では固定費や食費の見直しなど、家計管理のさらなる徹底が求められるでしょう。
 

出典

ソニー損害保険株式会社 2025年最新版 家計の実態調査(PR TIMES)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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