「エアコンの暖房」VS「電気ストーブ」、1日8時間つけっぱなしにしたら電気代はいくらになる?
本記事では、エアコンと電気ストーブをそれぞれ「1日8時間つけっぱなし」にした場合の電気代を試算し、節約の観点からどちらが有利かを解説します。
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エアコンの暖房、1日8時間で電気代はどれくらい?
エアコンの消費電力は、使用環境や設定温度、機種などによって異なりますが、一般的な家庭用エアコン(6~8畳用)の暖房時の消費電力はおよそ400~500W(0.4~0.5kW)程度とされています。
ここでは中間値として0.45kWで試算します。1kWhあたりの電気料金を31円とすると、1時間あたりの電気代は0.45kW×31円=約13.95円、これを1日8時間使用した場合、13.95円×8時間=約112円になります。1ヶ月(30日間)使い続けると、112円×30日=約3360円です。
なお、エアコンは設定温度に達すると出力を抑えて運転するため、実際の消費電力量がさらに少なくなるケースもあります。断熱性の高い住宅や、日中の気温が比較的高い地域では、より電気代を抑えられる可能性があります。
1日8時間使用した場合の電気ストーブの電気代は?
一方、電気ストーブの消費電力は機種によって幅がありますが、よく使われているハロゲンヒーターやカーボンヒーターなどは400~1200W(0.4~1.2kW)程度のものが一般的です。
ここではやや高めの1.0kWで試算してみます。1時間あたりの電気代は1.0kW×31円=31円、8時間使用すると、31円×8時間=248円、1ヶ月では248円×30日=7440円となります。
一見するとエアコンよりも電気代が高くつきますが、電気ストーブの特性として、部屋全体を温めるのではなく、局所的に温める用途に適している点が挙げられます。そのため、短時間の使用や、暖房を補助する目的で使うのであれば、ストーブが有効な場面もあるでしょう。
ただし、部屋全体を温めようと長時間使い続けると、電気代は割高になりがちです。また、やけどのリスクや乾燥しやすい点にも注意が必要です。
電気代を抑えたいなら“使い分け”がカギ
エアコンは部屋全体を効率よく暖めるため、長時間使用するなら電気代の面で優れています。とくに断熱性のある住宅や、ドアの開閉が少ない環境ではその効果が顕著に表れるでしょう。
一方、電気ストーブは短時間・狭い範囲の暖房に適しており、朝の身支度や帰宅直後の冷えた部屋での一時使用などに向いています。長時間使うとコストがかさむ傾向にあるため、用途は限定的にしたほうがよいでしょう。
また、暖房効率を上げる工夫として以下のような対策も有効です。
・エアコンの設定温度を20~22度程度に抑える
・加湿器を併用し、体感温度を上げる
・窓やドアの隙間を断熱テープやカーテンでふさぐ
・不在時はこまめに電源を切る
こうした工夫を組み合わせつつ、エアコンと電気ストーブを上手に使い分けることで、光熱費を抑えることが可能になるでしょう。
まとめ
エアコンと電気ストーブを1日8時間使用した場合の電気代を比較すると、今回の試算では、エアコンは月3360円程度、電気ストーブは月7440円程度と、約4000円の差が出る結果となりました。長時間の使用が前提であれば、エアコンのほうが光熱費を抑えやすいといえるでしょう。
ただし、使う時間帯や目的に応じて、電気ストーブを上手に取り入れることで快適さも損なわず節電が可能なケースがあります。暖房器具をシーン別に使い分けることが、経済的にも賢い選択といえるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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