「エアコンだけじゃ足が冷えるから」と床暖房も併用する妻…電気代が心配なのですが、エアコンと床暖房を毎日8時間使用すると1ヶ月でいくらくらいになるでしょうか?
暖房費は消費電力や住宅の断熱性、外気温など複数の要因で変わるため、感覚で判断すると実際のコストとの差が生まれやすい点が特徴です。
本記事では一般的な機種の消費電力を参考に、エアコンと床暖房を毎日8時間使った場合の1ヶ月あたりの電気代の目安を整理します。
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目次
エアコンの消費電力――1ヶ月の暖房費はどれくらい?
家庭用エアコンの暖房運転では、6~10畳向けの機種でおおむね500~900W程度の電力を使用するとされています。冬場は外気温の低下により機器の負荷が高まり、消費電力が増える傾向があります。
例えば、消費電力700W程度のエアコンであれば、1日8時間運転した場合に1ヶ月(30日)で168kWh程度の消費電力量になることが想定されます。
1kWhあたりの電気料金を31円とすると、上記の条件では1ヶ月あたりおおよそ5200円が目安です。消費電力が800~900Wクラスの機種や、運転時間がさらに長い場合には、6000~7000円前後になることもあります。
エアコンは機種や省エネ性能、設定温度などによって電力消費が変動しやすいため、住まいの断熱性が高いほど必要な出力や消費電力量が減り、電気代も抑えられる傾向があります。
床暖房の電気代――方式や面積によって大きく変わる
床暖房はおもに電気式と温水式の2種類があり、とくに電気式はヒーターを敷く面積(畳数)に比例して消費電力が増える特徴があります。一般的に10畳の電気式床暖房を使用する場合、600~1100W程度の消費電力となるケースがあります。これを毎日8時間使用すると、月単位ではおおよそ4000~8000円まで上昇する可能性があります。
床暖房は部屋全体をじんわり暖めるため快適性が高い一方、暖まり始めるまでに時間がかかることや、範囲が広いほど電力消費が大きくなる点が特徴です。そのため、リビング全体を暖める場合と、必要な部分のみ暖める場合とでは、電気代に大きな差が生じます。
エアコン+床暖房の併用費用――毎日使うとどの程度か
エアコンの暖房費が5000円程度、床暖房が4000~8000円程度になるケースを踏まえると、両方を同時に毎日8時間使用した場合の電気代の合計は、月1万円前後になる計算です。
住まいの断熱性能や外気温、エアコンの機種や床暖房の使用範囲などによって金額は大きく上下しますが、併用すれば電気代が増えることは避けられないでしょう。
とはいえ、床暖房の温度を低めに設定し、エアコンを主力にするなど、運転バランスを工夫することで負担を抑えることは可能と考えられます。
家計負担を抑えるために――暖房効率を高める工夫も有効
暖房費を抑えるには、器具の使い方だけではなく、室内環境の整備も重要です。窓に断熱シートを貼る、厚手のカーテンで冷気を遮る、扉の隙間をふさぐなどの対策は消費電力の抑制に有効です。
また、床暖房はタイマー設定を活用し、外出時には自動停止するように設定することで無駄な稼働を防げます。さらに、エアコンはフィルターの掃除を定期的に行うことで暖房効率が高まり、結果として電気代の節約につながります。
まとめ――エアコンと床暖房を併用すると電気代は1ヶ月あたり1万円前後になる可能性
エアコンと床暖房を併用すると、今回の試算では、1ヶ月あたりの電気代は1万円前後に達する可能性があります。
床暖房は快適性が高い反面、消費電力が大きくなりやすいため、使用範囲や運転時間を工夫することが家計の負担軽減に役立ちます。室内の断熱性を高める対策も暖房効率の向上につながり、快適さと電気代のバランスを取りながら冬を乗り切るための有効な手段となります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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