夫が「家計は俺が管理する」と言い張ります。40代夫婦で子どもなし、生活費が「月30万円」かかっていますが大丈夫でしょうか…?
本記事では、二人以上世帯における支出の平均や、夫婦で円満に家計を管理する方法について解説します。
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月30万円の支出は40代夫婦のみの世帯において平均並みか?
40代夫婦のみの世帯における生活費が月30万円かかる場合、まずは全国平均と比較してみましょう。総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、二人以上世帯の消費支出は月平均30万243円で、世帯主の年齢が40~49歳の世帯では33万1134円です。
内訳は、食料が8万9936円、光熱・水道が2万3111円、交通・通信が4万1731円などです。子どもがいない場合、教育費(平均月1万1705円)が不要になり、食費やその他の支出も減少するため、月30万円はおおむね平均並みと考えられます。
生活費が月30万円でも収入や貯蓄次第では問題ありません。生活費が高いと感じたら、食費や通信費などの見直しから始めましょう。
夫主導の家計管理で起きやすいリスクと注意点
夫婦どちらか一方が家計を独占すると、無駄遣いや情報の共有不足が生じるおそれがあります。過去の相談事例では、配偶者のネットショッピングによる無駄遣いや、趣味・飲み会で出費が続くケースなどが見られます。
今回のケースでは、夫が几帳面で数字に強ければ、家計を任せても安心かもしれません。しかし、そうでない場合は、赤字が続いたり、貯蓄を大きく取り崩していたりと、気づいたときには手遅れになりかねません。
40代は老後資産を形成する重要な時期といわれています。家計の赤字が慢性化すると貯蓄が増えず、将来への不安が高まります。大切なのは、家計の「見える化」と、「将来設計の共有」です。
夫婦で円満に家計を管理する方法と工夫
家計管理は夫婦共同で行うことが理想です。株式会社スマートバンクの「世代別の夫婦の家計管理に関する調査」では、家計管理における「理想の夫婦分担」において、「夫婦共同」が約5割で最多という結果になっています。
おすすめは、家計簿共有アプリの活用です。共同ページと個人ページを分けられ、銀行口座と連携して自動で記録できるものもあります。また、レシートの読み取り機能やグラフ表示など、便利な機能を備えたアプリが多く登場しており、無料で使えるものも多数あります。有料でも月額500円程度と手頃なケースが一般的です。
こうしたツールで家計を「見える化」することで、無駄遣いの防止につながり、夫婦間の信頼構築にも役立ちます。
まとめ
月30万円の生活費は、40代・子どもなしの夫婦としてはおおむね平均的な水準であり、直ちに問題とはいえません。ただし安心できるかどうかは、収入や貯蓄状況、将来設計を含めて判断する必要があります。特に家計を一方が独占すると、支出の把握不足や貯蓄遅れに気づきにくくなる点には注意が必要です。
40代は老後資金づくりの重要な時期だからこそ、家計を「見える化」し、夫婦で情報と目標を共有することが、将来の不安を減らす現実的な対策といえるでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 I 家計収支の概況(二人以上の世帯) 表I-1-1 消費支出の費目別対前年増減率(二人以上の世帯)-2024年-(5ページ)、表I-1-2 世帯主の年齢階級別消費支出額(二人以上の世帯)-2024年-(7ページ)
株式会社スマートバンク 「世代別の夫婦の家計管理」に関する調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
