40代で貯金「1000万円」あれば安心していいでしょうか? 「貯金もしっかりできている家庭」の割合は? 子育て世帯では収入のどのくらいを貯金に回せてる?
一方で、子育て世帯の場合は教育費や住宅ローンなど、今後まとまった支出が続くことも想定されます。では、40代で貯金1000万円という水準は、統計的に見てどの位置づけにあるのでしょうか。
本記事では、統計データを基に、40代世帯の貯蓄状況や、子育て世帯では収入のどのくらいを貯金に回せているのかについて整理します。
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目次
40代で貯金「1000万円」は多いのか少ないのか
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年(二人以上世帯)」によると、40代の金融資産保有額は、平均値が1486万円、中央値が500万円とされています。平均値と中央値の差が大きいことから、40代では資産額のばらつきが比較的大きいことがうかがえます。
同調査では、金融資産保有額が「1000万円以上」の世帯は37.5%となっており、4割弱の世帯がこの水準に達しています。一方で、金融資産を全く保有していない世帯も18.8%存在しており、40代であっても貯蓄状況には大きな差があるのが実情です。
これらの数字を踏まえると、貯金1000万円は中央値を大きく上回っており、少なくとも「半数以上の世帯よりは多い水準」に位置づけられます。また、「1000万円以上」を保有する37.5%の層に含まれることから、統計的には比較的しっかり貯蓄ができている世帯と評価できる水準といえるでしょう。
もっとも、40代全体では約2割が金融資産非保有という現実もあり、「1000万円」という金額が決して当たり前ではない一方で、平均値と比べると突出して多いわけでもありません。40代での貯金1000万円は、「安心材料にはなるが、将来の支出を踏まえて冷静に位置づけたい水準」と整理するのが適切と考えられます。
子育て世帯はどのくらい貯金に回せているのか
一般的に子育て世帯の親世代は、おおむね20代から50代に該当します。
同調査では、年間手取り収入から預貯金に振り分けている割合についても年代別に示されています。金融資産を保有している世帯のうち、預貯金に回した世帯における平均的な振り分け割合は、20代で17%、30代で18%、40代で18%、50代で17%となっています。
40代に注目すると、「10~15%未満」を貯蓄に回している世帯が最も多く、全体の22.9%を占めています。また、貯蓄に全く回せていない「0%」の世帯は9.7%で、全年齢層の中では最も少ない割合となっています。
この結果からは、40代は教育費や住宅費などの負担が重い一方で、完全に貯蓄が止まっている世帯は比較的少なく、一定額をコツコツ積み立てている世帯が多い年代と読み取れます。
「貯金ができている家庭」は少数派なのか
40代で貯金1000万円という水準を、貯蓄ペースの観点から見ると、「これまで継続的に貯蓄を行ってきた結果」と考えるのが自然です。
先述のとおり、40代で手取り収入の1~2割程度を貯蓄に回している世帯が一定数存在しますが、子育てや住宅ローンの影響で、思うように貯蓄額が増えない家庭も少なくありません。
その中で、今回のように貯金額が1000万円に達している世帯は、統計的には「貯金ができている家庭」といえる部類に入ると考えられます。ただし、教育費のピークや老後資金の準備を考えると、「ここで安心して貯蓄を止めてよい」とまでは言い切れません。
40代で「安心」と判断する前に確認したい視点
貯金額そのものだけで安心かどうかを判断するのは難しく、今後の支出とのバランスを見ることが重要です。例えば、子どもの大学進学に伴う教育費、住宅ローンの残高、老後に向けた資産形成などを考慮すると、40代は「貯め切った世代」ではなく、「これからも備えが必要な世代」と位置づけられます。
貯金1000万円があること自体は、統計的に見ても一定の安心材料になりますが、それを取り崩す時期や目的、今後の貯蓄ペースを併せて考えることで、より現実的な判断ができるでしょう。
まとめ
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査によると、40代の金融資産保有額の中央値は500万円であり、貯金1000万円は比較的上位に位置する水準です。また、40代では手取り収入の10~15%程度を貯蓄に回している世帯が多く、貯蓄を全くできていない世帯は少数派となっています。
こうしたデータを踏まえると、40代で貯金1000万円がある家庭は「貯金もしっかりできている家庭」といえる可能性があります。
ただし、子育て世帯では今後も大きな支出が続くことが想定されるため、貯金額だけで安心するのではなく、将来の支出と照らし合わせながら、無理のない貯蓄計画を続けていくことが重要といえるでしょう。
出典
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2025年 二人以上世帯 各種分類別データ(令和7年) 4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)、9 年間手取り収入からの預貯金への振り分け割合(金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
